挑む治療 | 猫と占いの小部屋

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こちらでは主に我が家の黒猫クロピのこと、たまに音楽や小説について書いていきます(ФωФ)ノ
私の専門占術はタロット・西洋占星術・四柱推命ですが、あまり占術については書かないかもしれません。

猫と暮らしているみなさんも、暮らしていないみなさんも こんばんは~( ´ ▽ ` )ノ
本来ならクロピの7回目の月命日の記事をアップする予定でしたが、先にこの記事をアップさせて下さい。



現在治療中の動物、高齢な動物にとって、この寒い時期は負担が大きいと思います。
ましてや大寒波が時々やってきて、気圧の変動も大きい。
持病が悪化したり、食欲が落ちたりしている子がたくさんいるでしょう。


どんな病気であっても、進行すると複合的な症状が出てきます。
動物が食べなくなり、お水も飲まなくなってくると、飼い主の心は不安でいっぱいになってしまう。


獣医さんにも「緩和ケアに移行すべきかどうか」を見極めなければいけない場合があります。
それを飼い主にどう伝えるのか。


獣医さんにとって、動物の為にしているはずの治療が、飼い主の為にしている治療になってしまうこともあると思います。
その理由は、その子が1日でも長く生きて側にいてくれることが飼い主の一番の望みだからです。
いわゆる延命治療です。



少しでも食べて元気が出るように、強制給餌をしてもいいのか?
病気を治す為にしている投薬治療が、かえって負担になってはいないか?
私がしていることが、逆にこの子を苦しめているのではないか?
そんな思いに駆られる方々もいると思います。
疑問や迷いがあれば、すぐに主治医に相談しましょう。
主治医との連携をスムーズにしておくことが大切です。




誰だって自分の家の子には元気で長生きしてほしい。
苦しい思いはさせたくない。
飼い主の気持ちは皆同じです。
その子を愛しているのだから。





2020年5月26日、クロピが骨盤骨折して1週間が経った日のことです。
骨折は順調に治りつつあり、翌日から歩行トレーニングを始めるようにと先生から指示が出ました。
その日の血液検査では、BUN/140over、P/14.1。Cre/10という結果が出ました。
約2週間前の13日の血液検査ではBUN/97、悪化しているだろうと予想はしていたけれど、ここまでとは思いもしなかった。
先生もこの検査結果を目にしたとき、『終末期に入るかな』と内心思われていたそうです。


だけどクロピはその日も元気に「フーシャー!」言っていて、私が保定しているとき、「噛まれないように」と先生に笑顔で注意されるほどでした。
食欲旺盛で、排便もしっかりしていた。



「この子は生命力が強い。
この子なら持ち直してくれるんじゃないか?」



先生がクロピの生命力に賭けようと決心したのは、この26日だったのではないか?
記事を書くために5月の猫日記を読み返していて、そう感じました。


普段は多剤処方を避けてきた先生が、クロピが次々と発症する病気に対して処方して下さった薬は、あの2ヶ月半で10種類を超えました。
クロピの身体はそれに応えるように治り、また新たな病気を発症しーー免疫系の持病があると、どうしても様々な病気を併発しがちなのです。


先生は副作用に苦心しながらも、打つ手はいくらでもあるとばかりに、果敢に手を尽くしてくれました。



それは正に「挑む治療」。



クロピを生かすというより、クロピの抱える病気に挑む治療でした。
個体によって体力が違うように、生命力にも個体差があります。
クロピは元々筋肉量が多かった。
地域猫時代につちかったものです。


緩和ケアも必要な選択の一つです。
無理に回復させようとせず、その子の身体が求める状態に任せることも。
もう充分に頑張ってきた子が、のんびりと日々を過ごせるようにサポートする。
「治療しない=何もしない」のではないのだから。


クロピにはもっと安らかな最期を迎えてほしかった、これは本音です。
しかし、クロピの主治医は緩和ケアを選ばず、その一方で常に私をフォローして下さいました。
そして、体力の限界を超えてまで、私と共にあろうとしてくれたクロピにも感謝しています。
「あなたは最高の猫」だと。




今、緩和ケアをしている子にも、緩和ケアを選ばずに治療を続けている子にも、私は心からのエールを送っています。
どの子も飼い主さんの側で、幸せに過ごせるようにと。




2020年5月31日の夜のクロピ❤️
ご飯を食べてお腹いっぱい、気分良く眠っています(*゚▽゚*)