Ceriatone JTM45 キットの組み立て #8 テスト | 冷や汗かいても後悔せず

冷や汗かいても後悔せず

できそうな気もするが、どうなっても知らないよ。


さぁ、緊張のテストです。

でもテストってどぉやるんでしょう。。

ここはまた TUBEDEPOT のマニュアル を参考にさせてもらいました。

30ページの 8.Testing にテストの手順が詳しく書かれてます。


You are almost finished. And although the first temptation is to plug up the amp and turn it on, I recommend taking the time to review all your connections. This will be time well spent as it will tie together all the construction steps. Errors are more likely to stand out during this time and it is not uncommon to find two or three errors (I always do). After verifying that all of the above steps are correct, read through all of the following steps before completing any of them. Once you have finished reading, it is time to begin.



はじめにレビューしろとありますね。

これは既に済ませてあります。

プロでもレビューで2、3のエラーが大抵見つかるとのこと。。

どうやら私のエラー数はごく普通の程度のようです(笑)

こういったテストの入り方はソフトウェア開発と同じだと思いました。

"レビューしてバグを見つけなくてはいけない"

"人間が作るものだから、必ずバグがある"

俺が作るものにバグがあるはずがない、なんて考えてはいけないのです。

"バグが全く発見されないのは異常、レビューの仕方に問題がないかチェックせよ"

"レビュー方法に問題がなければ、なぜバグが無いか分析せよ"

"バグが多すぎるのも異常、前工程に問題があった可能性大"

レビュー後のテストも同様に、テストと結果分析をしながら信頼性を積み上げるのです。


おっと話がそれました。。



8.1 Initial AC Testing

真空管は挿さず、パワースイッチとスタンバイスイッチをオンにした状態で、AC電源コードを挿せ。
・ パイロットランプが点灯すること。
・ 煙や異臭がないこと。
・ フィラメント電圧が約7Vであることを確認すること。
・ 5分様子を見てからAC電源コードを抜く。



スイッチを触らず電源を入れるのは、スイッチに触れた時の万一の感電を避けるためかな?

緊張の一瞬・・・

無事パイロットランプが灯き、全くの無音、異臭もしません!

よかったぁ。。。

フィラメント電圧も7VOK!

第一段階クリアです!


8.2 High Voltage(B+) Testing

整流管を挿してから、パワースイッチとスタンバイスイッチをオンにした状態で、AC電源コードを挿せ。
・ パイロットランプが点灯すること。
・ 煙や異臭がないこと。
・ テスターのマイナスをシャシーに、プラスをシャシー内部側面の電解コンデンサのプラスに。
・ 約492V(±10V)であることを確認すること。

・ AC電源コードを抜く。


B電源の電圧テストですね。

こっからのテストは、真空管を装填したままアンプを裏返さなければならず。

適当な台の上に倒れないように置いての作業です。





高電圧の計測なのでテスターを当てるときは緊張しましたが、何事も起こらずホッとしました。

電圧は少々足りないな。。

真空管が新品なせいか、450Vあたりから徐々に電圧が上がり、470V付近で安定。

トランスの一次側の電圧が100Vだったり、アンプの部品や配線構成の違いもあるのかな。

ちなみに、位相反転のB電源をアースに落とす前の電解コンデンサーも470Vでした。。

整流管から受ける方のキャパは600Vだからいいとして、こっちのキャパは450Vです。。

やばい、、許容以上の電圧が掛かってる。。

そりゃ、ほとんど何もしないで流れてるからなぁ。。

今すぐ破裂って様子でもないので、他の真空管を装填した時に再チェックがしないと。。


電解コンデンサに蓄電された電気がなくなるのを待ってから次に進みます。


8.3 Preamp Tubes, Installation and Testing

プリ管を挿してから、パワースイッチとスタンバイスイッチをオンにした状態で、AC電源コードを挿せ。
・ パイロットランプが点灯すること。
・ 煙や異臭がないことを確認しつつ、真空管が暖まるまで
2分様子を見る
・ テスターのマイナスをシャシーに、プラスをプリ管ソケットの各ピンに当て電圧を計測。
・ AC電源コードを抜く。


プリ管の電圧テストです。




マニュアルに書かれている正常値とは、どうも差が大きい。。

そういえば Nikが Ceriatoneにフォーラムがあるってメールで言ってたな。。

HPからフォーラムのリンクを探すうちに、Ceriatone の全アンプの電圧チャートを発見!

Nik、言ってよ、あるじゃないか。。。

AC電源が240Vの値のサンプルですが、これを参考に計測すれば良いようですね。

プリ管の計測結果は、ほぼOKでした。

B電源のテスト結果が不安なものだったので、ちょっと一安心。


8.4 Power Tubes, Installation and Testing

パワー管を挿し、ボリューム・トーンはゼロ、スピーカーをつないでから、パワースイッチとスタンバイスイッチをオンにした状態で、AC電源コードを挿せ。
・ パイロットランプが点灯すること。
・ 煙や異臭がないことを確認しつつ、真空管が暖まるまで2分様子を見る
・ テスターのマイナスをシャシーに、プラスをパワー管ソケットの各ピンに当て電圧を計測。
・ AC電源コードを抜く。


さぁ、最後の真空管、パワー管の電圧テストです。

スピーカーをつないでのテストなので、コケた場合にスピーカーを壊しちゃう心配が。。

そこで以前、アンプからライン録音するために作ったダミーロードをスピーカの代わりに使うことにします。




効果不明なヒートシンク付きのケースで作ってあります(笑)。


3つの 24Ω / 50Wの抵抗を並列で繋げて、シリコングリスを挟んで耐熱ボンドでケースに接着してあるだけのものです。




つまり 8Ω程度のスピーカーに見立てることになります。

こいつは何度も使って信頼性があるので、今回のテストでも活躍してもらいましょう。


パワー菅がでかいので、アンプを置く高さも更に上げなければならず。。




あるもので高さを稼いでなんとかテスト開始!

台がずれないように、両側を狭めてみました(汗)

マニュアルのテストアンプはマスターボリュームが無いので、様子を見ながら PPIMV を徐々に上げてフルにしてから計測します。


ありがたいことにバイオス値も電圧チャートにあるので、とりあえずこの値に調整しました。

バイオステスト端子も機能しました。


全計測値の結果です。(赤い数値

心配だったB電源は436Vになってました。 位相反転側の電解コンデンサーは約333V。

キャパに余裕もあり、問題ないようです。

フェーズインバータの1、6ピンが10%以上の差を示してますが、、まぁ。。

良いのではないでしょうか!?

もう一度。

良いのではないでしょうか(喜)!


ここまで怖いくらい順調です(笑)


8.5 Signal Injection, Final Testing

無音信号を接続し、フルテンにする。
・ スピーカからのヒスノイズが許容範囲か。
・ ハムノイズがあっても、異常なものでないか。


かなり感覚的なテストですね(笑)

今度は本物のスピーカーを使ってのテストです。

でも "No Signal Source" ってどう作りゃいいんでしょ?

ギターつないでボリューム絞ればいいのかな?

何もつながないきゃいいのかな?

何もつながない時のノイズは、こんなもんかなって程度です。

ギターをつなぎ、アンプに思いっきり近づけるとノイズがしますね。

以前に持ってた JMP1987 と似たノイズだけど、大分小さいぞ。。


これは、イケる・・・・・


初作品にして一発でイケるんでは・・・・


アンプをこの格好で逆さにしたままギターは弾けません。。

Yeti のケースにとりあえず突っ込んで、キャビの上に置いて、ギターをプラグイン!





なんと一発で音が出ました。

インプットジャック、ボリューム、EQ、PPIMV、ハーフパワースイッチ。

すべて機能しているようです!

出来うる限りの準備と丁寧にやってきた甲斐がありました!


音の第一印象は、"JTM45" ってカンジです(笑)

クリーンもまずはオーケー、思ったより歪みますね。

自宅なんで、実力を発揮するほどの音量にはできませんが、いなたい音がしてます。

今日は無事音が出たという報告で、音質はスタジオに持ち込んだ時にでも。。


Nik からドレスナットも届いたので、スイッチのナットを交換し、ルックスもバッチリ!





サポートいただいた 1332さんには深く感謝いたします!

コメントいただいた方々、長々ご覧いただいた方々にもありがとうございました!

エフェクターすら作ったこともない私の無謀な挑戦でしたが、頑張ればできる!

50才を目前にして、改めて思います(笑)

今はただただ喜びに浸っています!