以前から気になっていた、iHush Guitars 。
スタンダードなギターを題材に、ホロウボディ + アルミトップ + 美しい彫金。
大胆なオリジナリティと圧倒的な存在感に目を奪われます。
ストラトはフェンダー、レスポールはギブソンしか興味が無いはずでしたが、これは質の良いコピーとはワケが違います。
一体、どんな音が鳴るんだろう。。。
弾いてみたい。。
工房は、茨城県取手市。
最近アルファ・ロメオを買って、なにかと走らせる口実を探している勤め先の社長を誘って行ってきました。
常磐自動車道を気持ち良さそうにドライブする社長は、ブレーキを踏むのがイヤなのか、私のナビに抗って幾つかI.Cをスっ飛ばしましたが。。
予定していた時刻からそう外れずに到着。
iHush Guitars代表の井橋さんは、見るからにロック好きのカンジのイイ方でした。
脱サラして ESP の GCA を経て、 この工房を始められたそうです。
ご自宅の一室を工房にされているとのことで、玄関の扉をあけるといきなり。。

これ以外にも壁一面に”作品”が。
携帯カメラなので、その美しさが撮りきれてませんが、 HP で見るのとはまた違ったオーラがあります。

普通の V やレスポールであれば選ばないであろう色でも、こうなると目移りしちゃいます。
左のオレンジの V には赤ベッコウ風のバインディングが施されています。
アップの写真を撮り忘れましたが、正面から見ると、アルミトップとバインディングの間にバックのホンジェラス・マフォガニーが数ミリ顔を出しています。
そこに赤ベッコウが栄えるように薄い白色のバインディングがあり、その上に赤ベッコウのバインディングがあるので、ミルフィーユのような美しさを醸しています。
バインディングだけ見てもウットリです。。

ハッキリ写ってませんが、アルミのトップにトラ杢が施されてます。
しかも、単なる ”トラ杢風” ではなく、本物同様に角度によってギラつくような3Dの杢目です!
フィンガーボードはエボニーです。

ボディだけでなく、ピックガードから透けて見える彫金に思わずため息が出ます。
これも見る角度でピックガードから浮かんだり沈んだり、様々な表情を魅せてくれます。
こちらはローズのフィンガーボード。

絵画をバックにしても、それ自体が ”絵” のよう。。

特にこのレスポールは ”美人” でした。
レスポールと V はどれも、フィンガーボードと同じ材の付き板がヘッドに貼られているので、ネックと一体感のある印象を受けます。

井橋さんの奥さんも一番のお気に入りだとか。
お目当ては V だったのですが、アーチトップの立体的なボディと彫金が良くマッチしていて、一番長い時間 ”鑑賞” していたかもしれません。

さっきまでアルファに夢中だった社長。
この "美人" を手にして興奮しまくりです。
ホロウボディということもあって、生鳴りもハンパじゃありません。
ボディシェイプの関係からか、特にレスポールタイプは、アンプに通さなくても音量十分で、これひとつで楽しめます。

工房にもお邪魔しました。
壁には井橋さんの作品のオーナーでもある、マイケル・シェンカーのサインとツーショット写真が。
シェンカーの大ファンとのことで、来日ライブのバックパスも。
工房には、シェンカーが現在使っているものと同じ、Marshall JCM-800 2205 があって、このアンプで引っ替え取っ替え試奏させてくれました。
以外というか当然というか、ストラトはストラト。 LP は LP。 V は Vの音です。
でもクリーンに近くなるほどホロウの性格が出てきて、ソリッドとは違う趣があります。
トップ材がアルミという金属であるということを感じることもなく、質の高いギターとして弾いていて楽しくなります。
むしろホロウボディがネックの性格を顕著に受け、エボニーかローズかで大きな違いを感じます。
やはりエボニーは音の立ち上がりが鋭く、ピッキングニュアンスが如実に出て楽しいのですが、ミスもハッキリでますね。
製作中のものがいくつかありましたが、それを見ても丁寧な作りであるのがよくわかります。
社長と二人して弾きまくったあげく、ギター談義や、シェンカーの話題など時間を忘れてつい長居をしてしまいました。
あげくには、
『いつも使ってる機材で試してみて下さい。』
と、サンプルのギターを1台貸していただけることに。。
うーん、やばい。。。
ギターだけでなく、井橋さんもかなり魅力的な人だけに iHush にハマりそうです。。