遂に、Fender のギターを初めて買いました。
Fender Japan は持ってましたが、本家は初めてです。

Fender Custom Shop 1964年モデル エイジド の
購入と同時にピックガードをミント・グリーンからアイボリーに交換しました。

Fender USA製 を購入したのですが、オリジナルと比べるとエッジの角度が異なるので、自分で加工して同じようにしてあります。
それと画像ではわからないと思いますが、ほんのりクスミもいれて、違和感ないようにエイジングしました。
ここ数年、特に今年に入ってから、度々楽器店で Fender の ストラトを試奏したのですが、買う気になれるギターには巡り会えませんでした。
理由は、以前にご紹介した Fender Japan の 57年モデルと比較して、特に優れていると感じられなかったこと。
私の Japan はラッカー塗装でもないのに、購入当初から生鳴りも凄く、アンプを通しても芯の効いた雰囲気のある音を出してくれます。
ポリ塗装でも、この20年の間に木は乾いてきているようで、木目を見ても音を聞いても、その変化はハッキリわかります。
ところが 試奏したUSA は、これを大きく超えるようなモノはなく、むしろFender 以外のブランドが出しているコピー商品の方が良い場合すらあったりして。
店員さんが自信満々に、『USAよりこちらの方が断然イイですよ。』なんて言うのですが、どんなに良くても今更コピーは買う気にならないんですよ。
『確かにすごくイイね。』となって仮に買ったとしても、”ストラトキャスター”であれば、結局 Fender をまた探すのは目にみえてるんで。
でもこのギターは、コードを一発弾いた瞬間に、『おぉ!』と来るものがありました。
結構高音が効いている音質なのですが、幾らギャンギャンいわせても全く耳障りにならないのが不思議で、これが一発鳴らしただけで気に入った理由です。
ちなみにマスター・ビルダーというものなのですが、ビルダーのユーリ・シスコフ氏という人については全く知りません。
というか、マスター・ビルダーで知ってる人は一人もいないんですけどね。
でも、このギターが素晴らしいのは弾けばすぐわかりました。

ラウンド貼りのローズ指盤で、スラブ貼りと比較してローズが薄いせいか、メイプル指盤に近い音質を持っています。
お店で見かけるのは、スラブ+ミディアムジャンボフレットの割合が多いような気がするんですが、その方がオールラウンドで使えるからでしょうか。
私の場合、ギブソン系のギターをメインとしているので、ストラトであればスラブよりこっちの方が音の住み分けができて好都合なんですよね。

ローズも素晴らしい材が使われてます。
でも握ってみると、フィンガーボードよりネックの出来の良さに気づきます。
握り易く弾き易いんですよ。
指盤がラウンドしているのに、この弾き易さは Flying V に匹敵します。

ピックアップのエイジングも素晴らしいです。
私の R9 のピックアップのエイジングは、かのトム・マーフィーらしいのですが、なんか薬品ぶっかけただけというのがモロわかるような酷いもんでした。
こういうところは、Fender の方が技術があるんでしょうか。
Fender のエイジド・ギターは、塗装のハゲなんかも派手なのが多い気がしますが、これはかなり控えめなところも好印象です。
まぁ、エイジングうんぬんは置いといたとしても、音と弾き易さが揃ったストラトには出会ったことがなかったので、思い切って買っちゃいました。
中古のマスター・ビルダーの中でもお買い得価格だったし。
でも、こんな良いギターを手放すなんて、前のオーナーはよっぽど凄いギターをお持ちなんでしょうか。。

お店で試奏した時は生鳴りも結構イイなぁと思っていましたが、家に帰ってみると Fender Japan の方が鳴りがデカイのはちょっと驚きでした。
でもアンプに繋ぐとやっぱり差はありますねぇ。
とはいえ、やっぱり善戦してますよ、この Japan。