今日昼に事務所に戻り、車で『Bones』のDVDを観ながら昼飯を

食し、少し昼寝をしようとした時に携帯がなった。


先生からじゃった。


仕事の話を数分したあとで


今日時間取れんかの?

との申し出。


大丈夫ですよ。



ちょっと現場を観てもらいたいんじゃが・・・・。

と先生。



急傾斜の上に建っとる神社の拝殿と本殿の建て替えの下見じゃ。



事務所から30分位のところだったので



3分いないに事務所を出ます!





現場近くのセブンで待ち合わせて車を横につける。

師匠もおる!(師匠は先生の父。80歳を超えた宮大工の棟梁じゃ。)


おいおい・・・先生と師匠がおって俺が見る意味があるんかの?

忙しいとこ悪いね。ちょっと一緒に行ってみてや。

と先生。




走ること5分。

来週から入る住宅の改装現場のすぐ近くじゃ!



うん!ぶち崖じゃ!

高さで30m位 県道のねきで上がった山肌にその神社はあった。


師匠のあとをついて急な坂と階段を上がる。

きつそうじゃ。途中、師匠のカバンを持つ。


一歩づつ、確認しながら足を運ぶ。


わし、おぶっていきますけぇ・・・。

出そうになったんじゃが、よう言わんかった。



もう朽ちてしまってどうにもならん建物じゃった。


さて問題は、材料をどうやってその場所に揚げるか。

電気はどうするか。

コンクリートは?



現場を一通り観て、下りていつも頼むレッカー屋に電話する。



すみちゃん、25トンのラフターじゃったら孫まで伸ばしゃあ

43m位いくで!半日なんぼじゃ。



揚げ方も場所も金額も想像できた。

ざっくりと見積もりができる。



その後、師匠が手直しをした神社に様子を観に行った。



師匠は私にもうひと現場見せたかった様子じゃったんじゃが

私もやらんといけんことがあったので辞した。



別れ際に師匠が私に

忙しいとこ有難う御座いました。


と頭を下げる。


先生も

忙しいとこすまんかったの。決まったら、よろしく頼むで!

ありがとうございました。

と頭を下げる。




私は、恐縮でそれ以上に頭を低くする。

嬉しかった。


ぶちまわされて、毎日泣いて、蹴られて 和式の便所に

ようしゃがまんかった20歳ころでは微塵も想像出来んかったことじゃ。


師匠と先生がわしを頼ってくれた。私の意見を求めてくれた。


冷やかしじゃなかった。



ほんまに、 嬉しかったんよ!





私が一番認めてもらいたい人に評価してもらった気がして

どう言うたらえんじゃろう・・・ええ感じじゃった。



あ~ どんどんがんばろう!

おかげさまなんで!

支えてもろうとるんでぇ!



先生!決まりゃあ良えですね!


滝口、ほいじゃが来年の話でっ。


いや、来年でも良えですよ!



師匠も先生もとてもにっこりして


異口同音に


ほうじゃの。



と言って、

別れた。





私は、恵まれている。





では、また明日。