ナオとハルキとは、オニオンスターで一時間ほど向き合って話していた。
「中学生の頃が一番面白かったな」
そういうとナオは、同じクラスだった中学三年生の体育祭を懐かしそうに始めた。
「クラス対抗リレー、覚えてる?」
「微かにね。走ったのを思い出したよ」
「リサがスタータで、私が第三走。ハルキくんがアンカーを走ったのよ」
「そうだっけ?何番目を走ったのか忘れたな」
だけど何となく思い出したことがあった。それはリサの母親が突然に倒れて、一月もしない間に他界した。まだその哀しみからリサは立ち直れていなくて、だけどみんなといる時は笑顔を絶やさなかった。
*
「無理して笑うなよ!」
それは体育祭の当日、朝からリサが来て弁当作りを手伝いに来た。
「そうしないと周りのみんなも哀しくさせるから……」
台所にはハルキとリサしかいなかった。
「そんなに頑張るなって」
ハルキはそんなリサを抱きしめた。
「泣いちゃうよ」
肩に額を乗せたリサがしゃくるように泣いた。ハルキはそんなリサの髪をなで、頬と頬を引っ付けた。
「リサちゃん。リサちゃん~!」
妹のマキが隣の居間から名前を呼んでいた。
「リサちゃん?!」
並んで立ち尽くすハルキとリサに、マキが不思議そうな表情で見比べた。
「マキちゃん、どうしたの?」
「うん。お菓子は私の赤い鞄に入れたから」
「わかった。ありがとうね」
「お兄ちゃん、用意、急がないと……。もう八時になるよ!」
「中学生の頃が一番面白かったな」
そういうとナオは、同じクラスだった中学三年生の体育祭を懐かしそうに始めた。
「クラス対抗リレー、覚えてる?」
「微かにね。走ったのを思い出したよ」
「リサがスタータで、私が第三走。ハルキくんがアンカーを走ったのよ」
「そうだっけ?何番目を走ったのか忘れたな」
だけど何となく思い出したことがあった。それはリサの母親が突然に倒れて、一月もしない間に他界した。まだその哀しみからリサは立ち直れていなくて、だけどみんなといる時は笑顔を絶やさなかった。
*
「無理して笑うなよ!」
それは体育祭の当日、朝からリサが来て弁当作りを手伝いに来た。
「そうしないと周りのみんなも哀しくさせるから……」
台所にはハルキとリサしかいなかった。
「そんなに頑張るなって」
ハルキはそんなリサを抱きしめた。
「泣いちゃうよ」
肩に額を乗せたリサがしゃくるように泣いた。ハルキはそんなリサの髪をなで、頬と頬を引っ付けた。
「リサちゃん。リサちゃん~!」
妹のマキが隣の居間から名前を呼んでいた。
「リサちゃん?!」
並んで立ち尽くすハルキとリサに、マキが不思議そうな表情で見比べた。
「マキちゃん、どうしたの?」
「うん。お菓子は私の赤い鞄に入れたから」
「わかった。ありがとうね」
「お兄ちゃん、用意、急がないと……。もう八時になるよ!」