皆さん、おはようございます。

 

今朝はAM7時過ぎには出勤しておりました。本日は執筆活動オンリーでいく予定でいますが、何処まで書けるか・・・まっ、あまり期待しないでください(笑)

 

さて、昨日(その1)としてさわりの部分を書きましたが、如何でしたでしょうか?

 

質問、感想などありましたらメッセージやコメントなど頂けたら、と思います。

 

(その2)はタイトル通りですが、車は「走る・止まる・曲がる」が重要だとよく言われますよね?

 

これって優先順位なんですかね?だとすると、私は「止まる・曲がる・走る」だと思うんですけど、皆さんはどう思いますか?

 

やっぱりキチンと止まれないと間違いなく危ないし、舵取り装置がおぼつかないのも危ないと思うんです。「走る」って所謂パワートレインでエンジンやその動力を駆動輪に伝える部分ですが、ココに不具合があっても止まればいいだけで直接的に路上で他者を轢いてしまうようなことはないと思いますが、制動装置(ブレーキ)や舵取り装置(ステアリング)がNGだとそうはいきません。だから制動装置と舵取り装置を優先してメンテをしましょうという流れで考えています。

 

では本題に入っていきます。

 

先ず車検証入れの中に入っていた整備記録簿、10数年分しかありませんでしたが、基本的にあまりメンテされていませんでした。訳の分からないことをされていなかったことが幸いか、それとも面倒臭いことはやらないのか、マニアックなことは出来ないのか分かりませんが、、、

 

私のところは基本的に予防整備も勿論推奨します。「予防整備は過剰整備だ、ボッタクリだ、壊れてないのに何でやる!」と言う人は何もしない整備屋さんに行ってください。安くて良心的ですから(笑)

 

壊れてからの対応は時間もお金も余計に掛かりますから、正直私は避けたいのです(笑)

オーナーさんだって運行中にトラブルに見舞われるのは気持ちの良いもんじゃないでしょう?

 

そういうことで進めていきます。

 

ちなみに車両の点検を1時間とかで見ているわけではありません。ジャッキアップして各部バラシて、ストーカーの如く点検しています。半日~1日位掛かります。勿論画像や動画も撮ります。更にブログと、、、手間の掛かり方が段違いに違います(笑)

 

だから、見込み客ではなく、仕事としてやらせて頂く前提の車両しか触りません。

 

見積もりそうですが、実際バラシてみないと分からない部分が多々あります。しかも旧車など部品供給の有無もありますから、難しいのです。

 

前振りが長くなってしまいましたね(苦笑)

 

先ずフロント足回りからです。

ありがたいことにメンテナンスの楽なマニュアルハブです。パワーロッキングハブ(電磁ハブ)だと色々と高くつきます(苦笑)

 

ご存知の通り、対向4ピストンタイプですが、ディスクパッドを外すのになかなかピストン戻せませんでしたので、ここはオーバーホールをやった方が良いです。開けてみないと分かりませんが、多分錆で虫食いピストンかもしれません。バラしてからの判断になりますが、ピストンも新品奢っても部品代は大した金額になりません。

 

因みにオーバーホールはこんな感じです。※別のランドクルーザーの作業画像です

 

 

ピストンが固着していることが多いです。だから、キャリパーを外す前にフットブレーキにてピストンを少し出してあげます。それでもピストンなかなか抜けないものもあります。

 

 

ピストン抜いたら、、、キャリパーの内側はご覧の錆ですが、これをペーパーヤスリや細い-ドライバーで錆を取っていきまして、下の画像の様にしていきます。ここまでかなり時間が掛かります。

 

ピストンを奇麗にしても、ご覧の様に錆により虫食いのものも当然あります。

 

あまりにも酷いものは新品に交換するのが無難です。こんな部品(確か1個2000円弱)でリスクを負うくらいなら全交換がベターです。

 

で、組んでいきます。

 

完成です。画像だと簡単な流れに見えますが、それなりに大変です。

 

現車に戻ります。ブレーキパッドは7mm以上あります。OKです。

 

ブレーキローターはご覧の通り、エッジが立っています。要は凹む、削れてしまってます。無難に交換です。ブレーキパッドだけが消耗品ではありません。

 

 

続いてブレーキホースは画像を見てください。ひび割れしています。勿論交換です。1本駄目だと全数駄目だと思ってください。

ココもリスクなんて負ってる場合ではありません。ブレーキホースは破けるとブレーキフルードが抜けちゃいますから、ブレーキペダルがスカスカになり制動力が無くなります。超危険です。

 

 

 

ブレーキのメンテネンスはオーバークオリティなくらいでやった方が無難です。安心安全を買いましょう。

 

 

続いて、、、アクスル(ハブ、ナックル)にいきます。

インスタにタイヤを揺すっている動画を2件アップしてあります。前輪後輪ともガタがあります。要メンテナンスです。(※Instagram 「daikokuya0712」で検索してください)

 

で、今回はフロント輪の話なのでフロントに限って書きます。

 

何でハブ・ナックルなの?と思われますが、ブレーキローターはハブに取り付けられています。ハブはスピンドルに取り付けられています。スピンドルはナックルに取り付けられています。それぞれリンクしています。ナックルに関してはタイロッドエンド(舵取り装置部品)に連結してます。だから連結している部分にガタがあると要メンテナンスとなります。

 

足回り&ステアリングロッド類のガタガタな車のハンドル操作は危ないです。良いことありません。

何でガタガタになっちゃうの?と聞かれます。後で画像も載せますが、ベアリングのローラーの減り痩せ、或いはローラーの破損によるガタ、スピンドルの段付き、ボールジョイントの痩せによるガタ等あります。(Instagramにボールジョイントのガタの動画(他車種)を載せました)

 

で、メンテナンスの流れなんですが、(キャリパー外し済)→ハブ分解→ナックル分解→各部洗浄→各部点検&測定→部品の手配→組付け

 

別のランドクルーザーですが、こんな感じです。普通にキングピンベアリング(ナックル上下のベアリング)砕けています。2トンオーバーの車の部品です。見過ごせますか?私は嫌です。死んじゃいますよ?(苦笑)

 

 

 

キングピンベアリング部はグリスニップルなど付いていませんからグリス給油出来ません。よって必ずガタガタになります。

で、最後に砕けます。

 

こちらはハブベアリング(インナー、アウター)になります。

段付きです。

 

グリスは純正、社外等色々ありますので好みで(笑)

 

 

ざっくりこんな感じです。

 

※「全パッキン交換」をしてオーバーホールと謳ってやっているところがありますが、それはオーバーホールではありません。

 

駄目な部品の選定をして、適宜交換して、ナックルのセンター出し(シム調整)をして、トルク、プリロードなどもマニュアルに準じて取り付けることをオーバーホールと言います。だから簡単ではないのです。

 

だから、ブレーキやハブ・ナックルのメンテをしていないランドクルーザーはメンテナンスに結構お金や時間が掛かります。が、やらないと大変なこと(危険なこと)になりますし、必ずサボったシワ寄せ(大金支払い)がきます。

 

それを避けたいなら定期的に適宜メンテナンス(消耗品の交換)にお金を掛けてください、という結論になります。

 

かなり長丁場になってしまい、リヤブレーキ、ハブ周りの記事が書けませんでしたので、次の記事にて書きますので、お楽しみに。

 

ではでは。