皆さん、こんにちわ。

 

今日は作業はしていませんが、現在預かっているお車(ランクルではありません)のオーナーさんが東京から来店されて、メンテナンスについて相談などしまして、方向性の擦り合わせをさせて頂きました。色々とハードな展開になるかもしれません。その記事は、いずれ書ければ、と思います。

 

MGTDのフレームの件も業者さんと話が付いていますので、近日中に引き取りに来て頂くことになりました。

 

さて、今日は先日の続きのBJ41の作業を書いていきます。

 

リアドラムブレーキですが、フルード漏れはしていませんでしたが、確認や新しいオーナーになったということで、リセットの意味も込めて、メンテしました。

 

これはホイールシリンダーのオーバーホール(カップ交換)後の画像です。

 

上下にブレーキライニング、左右にホイールシリンダーというレイアウトですが、こういう感じで行います。

 

ホイールシリンダー内は、、、

目視で分かると思いますが、中央付近に段付きの様に見える部分があります。

 

長年カップキットの交換だけではフルード漏れが直らない、或いは直ぐに漏れてくるような場合は、ホイールシリンダーAssy交換になりますが、今回は取り敢えず、カップキットの交換をしました。

※ドリルに研磨ブラシを咥えてシリンダー内を多少は磨いています。

 

で、「何事も良く観察した方が良いよ」と言うのは、、、この画像を見てください。

 

 

ホイールシリンダーの口が欠けています。普通、ここは欠けません。

 

じゃあ、何故欠けたか、、、

右のピストン見てください。凄い錆です。長いことメンテされていなかったので固着していたんだと思います。

 

それを無理やり外す為に-ドライバーあたりでピストンとホイールシリンダーの合口を叩いたんだと思います。

 

こういう時、ピストンが外れた後は400~600番くらいのペーパーヤスリ等で磨くんですが、、、これではまた固着してしまいます。

 

※錆の多いピストンはペーパーヤスリで研磨しておきました。

 

今後色々と分かっていくと思いますが、今回はこんな感じでやりました。

 

 

それと、どうでも良いことかもしれませんが、ドラムの位置はサービスホールがあるので、厳密には位置が決まっています。付いていませんでしたので、これも取り寄せました(苦笑)私、根が細かいんです(笑)

 

 

それと、これもどうでも良いと言えば、どうでも良いですけど、ドラムブレーキのバックプレートにブレーキ調整用のサービスホールがありますが、そこの蓋(ゴムプラグ)が数個付いていなくて、黒のガムテープを張られていました。要はドラム内にゴミや水、泥、の侵入を防げればいいだけですが、、、「部品頼むの面倒だからガムテープでいいだろ」的な考えが私には何とも、、、

 

 

 

 

この辺の部品も無い時がありますから、ある時に入手しておきたいところです。

 

人間は「面倒臭いという気持ち」が勝ってしまうと、こういうところに証拠が出ますね(苦笑)

 

 

続いて、センターブレーキです。

 

 

 

 

 

このCクリップ3カ所留まってるんですが、外れそう。しかも細かいこと言いますと、Cクリップの前にワッシャーが入ります。全部入ってませんでした。

 

このCクリップは何度も何度も再使用するものではありません。いちいち手間でも新品を使いましょう。

 

こんなのいくらもしないのに、、、面倒臭い気持ちが勝っているんだと思います。

 

じゃなければ、確認しないとか、、、

 

ワッシャーも勿論入れます。

 

で、こんな感じで組みました。

 

 

それと更に細かく言うと、こういう部品も付いていませんでした。

 

 

どうでも良いかもしれませんが、どうでも良いんですかね?

 

マニアな人たちには許されません(苦笑)

 

センターブレーキのドラムですが、正直なところ交換したいところですが、生産中止でしたので、線傷周辺を金属研磨剤で少し磨いて均しました。

 

 

勿論、ロックナットは「かしめタイプ」なので再使用はNGです。

 

 

続きまして、、、その他ですが、、、最近朝晩寒暖の差がありますよね?

 

そういう時ブレーキフルードやクラッチフルード漏れが起きます。

 

金属の熱膨張や収縮があり、シリンダーとピストンのクリアランスが大きくなったり、カップ(ゴム)が寒さで弾力性を失い、密閉性が低くなると、フルードが漏れます。

 

また、上のホイールシリンダー内の段付きのような状態とカップの密閉性の低下などの合わせ技もあります。

 

画像をご覧ください。

マスターシリンダー及びその下のプロポーショニングバルブ(以下Pバルブ)からフルードが漏れているようです。

 

 

 

上から滴ったフルードは白〇のところを伝って、床へ。

 

実は今回ここもメンテしたかったのですが、お車を預かったのが7月末でしたから、分かりませんでした。多分この時点では漏れていないと思います。冬場は色々なことが起こります。

 

で、実はブレーキマスターシリンダー、及びオーバーホールキット(インナーキット)、Pバルブともに国内生産中止、在庫無しでした。

 

流石にこれでOKなんて言えませんから、海外から取ることにしました(未入荷)。

 

※ステアリングギヤボックスは画像から分かるように既にフレームに取り付けてあり、その他ドラックリンク、リレーロッド、タイロッド、ステアリングダンパーなど付けてあります。これも後日記事にしたいと思います。

 

次にクラッチマスターシリンダーの室内側(ペダルの元)が濡れていましたので、「国内在庫1」を速攻で取り寄せ、ホース共々交換しました。ラッキーでした。

 

レリーズシリンダーは今年3月に購入したときに交換されていましたので、調整をしておきました。

 

この辺りも部品が出るうちに、「漏れてる、漏れてない」関係なく、1度新品に交換して対策しておきたいところです。何せ「漏れ」は突然やってきますから(苦笑)

 

 

白〇のところですが、ずっとメンテされてなかったんだと思いますが、漏れたクラッチフルード(ブレーキフルードも同じ)が塗装面を侵します。だからクラッチマスターシリンダーの下側の塗装が剥げちゃったんです。

 

最後に、、、オーバーホールキット(インナーキット)を短いスパンで何度も交換するくらいならAssy交換がベターです。シリンダーの中は結構段付きなどします。シリンダー側に問題があることも多いので、オーバーホールキットより高価になりますが、安心のAssy交換をお勧めします。何度も脱着作業の手間(工賃)など考えたら寧ろ安いかもしれませんし。※Assy供給があればの話です。

 

 

と、いうことで、今日は長々と書きました。

 

書き残しもあると思いますが、気付いたらまた書きたいと思います。

 

ではでは、また。