皆さん、お暑うございます。

 

数日ぶりに夏らしい気温になりましたね。

 

仕事の方もボチボチ夏季休暇の時期に入ってきました。国産車&輸入車の純正部品関係は既に休暇に入っています。。。

 

私の取引先の部品商さんも11日~16日まで休暇とのこと。。。

 

予定がズッコケてしまいました(泣)

 

まっ、仕方ありません。部品の供給が無ければ、何も出来ませんから、私も飲んべんダラリンの夏休みになりそうです(苦笑)

 

さて、先日の続きを書いていきたいと思います。

 

私が2007年からヤフーブログを書いていたのは、整備修理の備忘録的意味もありますが、遠方でなかなか来店出来ない(作業状況を見れない)お客さん向けに書き始めたのもありました。「〇〇バラしました。こんな状態です。〇〇さん、どうしますか?」ってな具合に。

 

そんな感じでやっていたら、ありがたいことに県外からも仕事を頂くようになりました。

 

色々あってFacebookに傾倒して数年経ってしまいましたが、やっぱり自分の持っているもの(情報や技術)をアウトプットすることは結果的に何かしらのインプットに繋がるような気がします。

 

まっ、コツコツ書いていくので、お付き合い頂けたら幸いです。

 

 

では本題にいきます。

 

先日、車両をジャッキアップし、色々バラしまして、色々とストーカーの如く見させて頂きました。

 

初めて見させて頂くお車はかなりの時間を掛けて見ます。

 

それと、原因や修理整備の方法など考えながらカルテなど書いています。

 

お客さんがこの車を何処で購入して、どんなメンテナンスを施されているか、なんてことは過去のことで、私には関係の無いことです。

 

私の出来ることは、これから安心安全に乗って頂けるようにするだけだと思ってます。

 

 

カルテ②は、、、足回り、ブレーキ周りからいきます。

 

よく聞かれることですが、「(メンテナンスの流れを)どういう風にしていけば良いですか?」と。

 

確かにエンジンは車の心臓ですから、勿論大事です。ですが、公道を走るんですから、ブレーキがマトモじゃないと危険に即直結します。

 

素性の分からない旧車なら尚更です。だから私は「先ずはブレーキ周りは良くメンテした方が良いですよ」とアドバイスさせて頂きます。

 

運行中にブレーキが抜けたときの恐ろしさを想像してください。ぶっちゃけちゃえばエンジンなんて壊れても路肩に寄せられれば何とかなりますし。。。

 

このお車、幸いなことにフロントハブ&ナックルはオーバーホールされています。

記録簿によるとキングピンベアリング(上下)、ハブベアリング(インナーアウター

)は交換されています。ガタもありませんので良しとします。私は今まで結構な数の古いランドクルーザーを診させて頂きましたが、初見ではこの部位がガタガタ&オイル漏れ漏れな個体が多かったです。スチーム洗車して胡麻化されていた個体もありました。お金の掛かる部位なのでここは好印象です。

 

只、ここをバラすときにブレーキホースなども触りますから、普通は確認するんですが、、、

 

アウトです。ブレーキホース(クラッチホースも)全数交換です。

 

こういうのを見てしまうと、色々と想像してしまいます。。。

 

ブレーキローターの端っこ見てください。段が付いています。要は減っている(凹んでいる)ということです。表がこうだと見えない後ろ側も同じようになっていると考えた方が無難です。ブレーキパッドの厚みを常に半分以上をキープしながら交換していれば、現在は問題は無いですが、交換時期かと言えば、そうとも言えます。遅かれ早かれ、いずれはローター交換はすることになります。

 

ブレーキキャリパーはフルード漏れなどはありませんが、ブレーキパッドを外すときにピストンを少し戻しましたが、動きが渋いような気もします。

 

記録簿にも記載が無いのでオーバーホールなどはやっていないようです。

 

私ならリセットの意味も踏まえて、一度この時点でオーバーホール(シールキット交換)をした方が良いのかな、とは思います。

 

ブレーキパットは7mm以上ありますので良しとします。

 

続きましてリヤ側にいきます。

ドラムブレーキですが、ホイールシリンダーからのフルード漏れは無しですが、オーバーホール(カップキット交換)の記載は無し。ここもリセットの意味も込めてカップキット交換しても良いのかな、とは思います。最低でもライニング外して、バックプレートにグリスを塗布して組み直しはします。

 

ブレーキライニングは、一番厚みが無いところでも5mm位ありますのでOKです。

 

 

続きまして、、、このお車は初度登録年、昭和54年のBJ41、所謂前期型ですのでパーキングブレーキはセンターブレーキタイプです。

運行すると「回転に呼応して何か音がする時がある」とのことなので、後日プロペラシャフトを外して、ドラム内を診てみます。診てから判断ですね。

 

素性の分からない車は、こうやって1つずつ診ていくってことが大事かと思います。

 

各部、ある程度状態を把握出来たら、あとは優先順位を付けてメンテナンスしていけば、それなりな状態には出来ると思います。

 

続く。。。