昨日、午後から葬儀だった。
お世話になった獣医さんからお花が届いた。


ペット葬儀屋さんにお迎えにきてもらった。
さくらは小さい頃から毎日柄の違うバンダナを首にしていた。
最後は、名前と同じ「さくら」柄の赤いバンダナを着けてあげた。
毛の色が薄いさくらに赤いバンダナが映えて、とてもとてもかわいかった。
色んな柄のバンダナして毎日お散歩したね。

「あら、あの犬バンダナなんてしてる!」

よく声かけられたね。


お棺を模した白いダンボールにおしっこシートと光沢のある白い布を敷き、さくらをそこへ移す。
ちょっと狭そうだったのが気がかり。

お花と大好きだったリンゴ、犬用スナックを一緒に入れて蓋を閉める。
そしてそのまま火葬場へ向かった。


火葬場でもう一度顔を見せてもらった。

優しい、優しい顔。

「ごめんね、冗談だよ!」
なんてむくっと起きて、尻尾振りながら顔なめてくれないかな……。


やがて最期のお別れの時間がきて。
再び蓋が閉じられた。
炉に向かってゆっくり入っていくさくらをみんなで見送った。

お骨になるまで90分。
出てきたさくらを必死で拾った。
何ひとつ残していきたくなかったけど。
骨壷に入りきらず、断念。
残ったお骨はきちんと埋葬してくれるとのこと。
本当だろうか?

拾ったお骨は父が抱き、家へ帰った。


もう、姿はないけれど。
ゆっくり休んでね。
好きなだけごはん食べていいんだよ。
犬嫌いなあなたが他の犬たちと仲良くできるか心配だけど……。
天国で幸せに暮らしてね。
うちに来てくれてありがとう。
あなたがいて本当に幸せだった。
愛してるよ、さくら。