キャッチャーフライでタッチアップ

キャッチャーフライでタッチアップ

だめだと分かっていても、君は行くのか。
三塁コーチはヨーイドンの合図の準備をしている
三塁ランナーは三塁ベースでクラウチングスタートを切ろうとしている

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クリスマスというのに全身筋肉痛

「お金を言い訳にした人生は、つまらないなあ」

そんなことを痛む太ももに思いを馳せながら考えていた

表参道で待ち合わせ。街道のイルミネーションを写真におさめる人たちで
渋滞ができていた

あと少しで今年も終わり、早く仕事よ終われ
おれのつまらん日々も終われ
寒い、寒すぎる
気温は6.5度とアナウンスが言っている
風速は3.5メートルと続く。この風速がどのくらいのものなのかは分からないけど
風がビュービューふいて、これからハーフマラソンを走る格好の選手たちに襲い掛かっている

凍る、氷る
氷上の氷像ができました

ハーフマラソン
いっさい準備なし。出発前も寒すぎて、足から凍ってるので手はポケットにいれたまま
ヨーイドン!

ゆっくりと走り始めると

あれ、お乳が揺れる

テレテレ、テレテレ走ってデブの膝が痛くならないように

最後、リミットの3時間が迫り、必死で走って2分前にゴール

遠藤で応援してもらうのが、こんなにうれしいことだとは思わなかった
彼女がなかなか帰らないのは、外で嫌なことがあった証拠

いかんせん、こちらは眠いので相手にしたくない午前2時

これも修行ということでいいのかどうか分からない

ひとつだけ分かったことは、この支配からの卒業と
自分のためだと思って人がおせっかいで助言してくれる内容は
従ってはダメだということ

車を怠惰に運転している。
すれ違う車の運転者はみんな自分と同じような服装で眠そうな顔をしている。

おじさんになるということ。年をとるということ。生きていくということ。

10年前、大学生のとき、相撲部にいた。体が小さいうえに、初心者で経験もない。大きな相手に立ち向かっていかないといけない。手も足も短いので頭から当たれ、と言われる。

「これで死んでもいい。絶対にこいつをブチ殺してやる」

殺伐とした意気込みじゃないと、捨て身でなんてぶつかっていけなかった。
その当時の稽古の様子を物好きなカメラマンが写真に撮ってくれていた。
貧弱な体に土汚れがついた白いまわしをしめている。自分でもたじろぐような形相で大きな相手にぶつかっていこうとしていた。


なにを格好つけてんだよ!

働き始めて、転職するたび、仕事に慣れてくるたび、こんなとこで働くのは嫌だ、と思い始める。
なにを調子に乗っていたのだろう。たかがクズの自分がなにを偉そうに。


どうにも、なんともならない日々だけれども、せめて背筋を伸ばして、胸を張って、偉そうに歩きたいな
人がいるところでは、とにかく女にモテるような言動を心がけたいな

そんなことを思った八方ふさがりのいつもの一日。
大好きなラーメンやの近くに住めたら、天国だ
と思って引越しした

意外と近くにあると足が向かなくなった

仕事を辞めた日、店の前をとおりかかるとバイト募集の張り紙があり、
自然と足がシャッターをくぐって行った

死ぬほど好きだったラーメン屋で働ける喜びは1週間くらいなもんだった

「ラーメン屋は食べに行くところで、働く場所ではない」
その理由から、うその理由を言って退職した

その後も、時々行くが、その都度、話しかけられるのが億劫になる
特に尋常じゃないくらいの大盛りで、ブタが大量に入ったものは
完食不能になっているのに、最初のビジュアルを楽しみたい

だもんで、その日を無駄になるのを覚悟である程度まで食べることになる

だもんで、さらに足が向かなくなる
だけど、この手のラーメンは食いたい

今はバイクで30分かけて違う店に行く
この手のラーメン信者には評判が悪いが、並びも少ないし、店主が客に無関心なのがいい
そして、行くまでのわくわく感があっていい

いいラーメン屋は、好きなメニューを気兼ねなく注文でき、食べるまでのわくわく感が
多少長く感じられるところがいい
みんな忘年会をしてたりするんだろうな

昨日、年齢層の高い忘年会へ行き、大嫌いなカラオケを歌うはめに

50代のおじさんたちがコブクロ、AKBだとかを歌えとけしかけてくるのが
嫌でしょうがない

ああいう場でも品性を保ちたいと思う
ノリで楽しむことができない気質は変わらない
このごろは変えようとも思わない

久しぶりに中学生のときにCDラジカセから熱心に聴いていた歌を歌う
とっても楽しくない

最後に寅さんが好きなオッサンバカがマイクを持って、場の締めにかかる
参加している従業員のひとりひとりに今年一年のねぎらいの言葉を
前口上のような語り口で進めていく
酒がまわり、もう少しで終わるという安心感からくるほんわかした場が凍りつき始める

オッサンバカが一番嫌っている営業課長だけを飛ばして、3代目のひねくれ工場長に締めの言葉をうながす

会が終わると即座に営業課長はひとり、スタスタと駅へ向かって、街頭のない道を歩いていく

オッサンバカは2代目ボケ老人とオニババアのケアを店の入り口で行い、一緒にタクシーで帰って行った