「まだかな～？」
クロ助は、ゆめが散歩から帰ってくるのを
首を長くして待っています。
「あっ 帰ってきた！」
「ただいまー。」
「お帰りなさーい。待ってたんだよ～。」
クロ助も一緒に散歩へ行きたかったようです。
ゆめが手足をふいている様子をじっと見ていたクロ助は・・・
「散歩へ行くって大変なんだね。」
帰ってきてからの作業を見て
散歩は楽しいだけじゃないということをわかったかな？
「僕は、散歩から帰ってきたら
この雑巾で手足をふいてもらおう～！」
近くにあった雑巾の匂いを嗅いで、そう心に決めたようです。
やっぱり一緒に散歩へ行きたいんだよね～。
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今日は、ゆめがどうしても寄りたいお宅へ行ってきました。
「ここのお家の人に会いたかったの～。」
ゆめが来たお宅は・・・
散歩中に通る
お庭にお花がいっぱい咲いているお家です。
ゆめがここに来た目的は
お花が咲いているからではなく
「ここのお家の人たちに会いたかったの。」
このお宅にの方と知り合いになったきっかけは
庭の手入れをしていた奥様に
ゆめが自分からご挨拶に行ったからなんです。
動物好きな方だということを
後姿だけで察してしまうなんて・・・
「動物の勘」
すごいですね。
以前は、だれにも近づけなかったのに
今は、自分からご挨拶に行けるようになるなんて・・・。
「『この頃、ゆめちゃん来ないね。』と話してたのよ。」
と言っていただき、嬉しすぎます。
あんなに人を怖がっていた犬でも
変わることはできるんですね。
ゆめの成長に、驚くばかりです。
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ふと見ると、クロ助が棚の中にいました。
「こら！ そんなところで何してるの！」
「えっ 何してるって言われても・・・？」
「これをどうしても取りたいんだよ・・・。」
どうやら、棚に置いてあるおもちゃが取りたかったようです。
「よいしょ よいしょ！」
「仕方ない 取ってあげましょう。」
いつもいる場所から棚まで
意外と距離があると思ったのですが
「どうやってここにたどり着いての？」
「こんな距離のジャンプ 朝飯前だよ！」
「かあちゃん クロ助 猫だよ！」
そうでした。猫でした。
赤ちゃんだと思っていたクロ助、もう成猫でした。
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