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5.Twitter活用法(Twitter社会論レビュー)

Twitter活用法


今回の一連の記事は、一応津田大介氏著の「Twitter社会論」
Twitter社会論 ~新たなリアルタイム・ウェブの潮流 (新書y)/津田 大介

を読んでのレビューという形をとって書いている。それにも関わらず、ここまでほとんどその内容に触れることがなかった。しかしこの章では氏の圧倒的Twitter力も例示しながら、皆さんにTwitterの楽しみをより増やしていただけたらと思う。


本書は第2章で氏のTwitter歴とその活用法を、そして第3章は「社会に広がるツイッター・インパクト」と題してジャーナリズム、政治、ビジネスの側面からみたTwitterの利用法やその成功例を紹介している。もちろん「Twitter社会論」という表題である以上アプローチとして間違いではないのだろうが、やはり一般庶民にとっては多少縁遠く感じてしまう部分があったのではないかとも思う。


氏のジャーナリストという特異な職業故、というのももちろんであるが、自身でもおっしゃっている通り、彼はTwitterについて「普通の使い方をしていない」。しかし、私は思った。これ程までに自由度の高いツールの使わずに「普通」などあるのだろうか、と。もちろん一般的にひろく多くのユーザーがそうしているやり方、というものはあるだろう。しかしそれについても全く同じということは、ほぼ無いだろうと思う。


これも氏の言う「属人性の高さ」に依存するメディア形態であること、そしてTwitter独特の「ゆるさ」の影響であるように思う。発信方法も人に依るのだから、もちろん受信も同様。それは個々が自由に作成できるリストやTLというシステムからもうかがえるし、また、使うクライアントも様々であるからだ。


ここでTwitterクライアントの話をしよう。最低限の知識としては第三章に記した通りであるが、中身は本当に様々なものである。Twitterの利用法が様々なため一概にどれがベストとは言うことができないのかもしれないが、私は今のところTwitter for MacとSOICHAを利用している。個々のクライアントによってメリット、デメリットがあるのは当然であるが、その価値判断も人それぞれ。とにもかくにも「使ってみる」のが最良の策であるかと思う。その中で是非自分に合ったクライアントを探してみて欲しい。


話をもとに戻す。Twitterの活用法についてであるが、私からはより一般の皆さんに楽しんでいただけるように、その用途を大まかに3つに分けてみた。


①コミュニケーション手段として
②情報ツールとして
③娯楽
④そして



まず第一に①コミュニケーション手段としてのTwitter活用法であるが、この用途で使っているユーザーが圧倒的多数を占めるように思う。もっとも、日本ではTwitterより遥かに以前からmixiなどのいわゆるSNSがひろく普及し、Twitterを「お手軽なコミュニケーションツール」として使い始めた方もいらっしゃるのではなかろうか。私も始めはそのクチだったが、さすがにTwitterをずっと「ただのコミュニケーションツール」として利用し続けている方はいらっしゃらないだろう。もといそれは「利」用ではなくただの使用と呼べる。以降の項で他の用途については触れるが、まずここでは初心Twitterユーザーの方に注意をしていただきたいことを一つご紹介する。

Twitterが既存SNSと異なる点、その最たる部分は氏の言う「属人性」と「リアルタイム性」である。それには疑いがないが、コミュニケーションツールとして現在これを使用している方にとってのTwitterの特異な機能は、「メンション(リプライ及びRT)の使い方」であるように思う。「非公式RT」と「公式RT」の差異をうまく認識できていないと、思わぬトラブル(RTした人、された人、そしてそれを見た人)を引き起こしかねない。これはいわゆるネットリテラシー、あるいはネットコミュニケーションリテラシーの問題になる。


例えばtweetを非公開に設定しているユーザーのtweetを非公式RTすることは配慮に欠けるし、情報に対し何科意見を添える際などは必要に応じてうまく非公式RTを使うことが望ましい場合がある。非公式RTと公式RTの使い方、あるいは使い分けについては様々な意見があるが、私としては「節度を持って利用する」ということに尽きると考えている。RTに限ったことではないが、クライアントによっては投稿する際に確認機能が付けられるものがある。どうぞ初心Twitterユーザーの皆さんはこれを利用して、不用意なトラブルを避けられるようにご配慮願いたい。


続いて②情報ツールとしての利用法であるが、3.11の地震以降こちらの用法を使う方が多く増えているのは、情報発信者や公共機関アカウントのフォロワー数を見れば明らかだ。加えてTwitterで好きな(あるいは嫌いな?)有名人の動向をうかがうという方も少なくないだろう。もちろん前項でご紹介したRTについての注意がこの際にも当てはまるわけであるが、ここでは「活用法」をご紹介したい。


例えば好きな有名人をフォローするような時、あるいは質の高い情報発信アカウントをフォローする時、そこで終わってしまうようならメルマガやニュースフィードで大方の代替が利いてしまう。Twitterは「属人性」の高いメディア。これを活用するならば、ぜひそのアカウントのフォローしているアカウントや、逆にそのフォロワーを見てみるのはいかがだろうか。私は300件程のアカウントをフォローしたところで、ようやくTwitter for Macが滞りなくTLを流すようになった。もちろん全てに目を通せるわけでは決してないが、フォロー数が増えて不便に感じるような方は是非リストや各クライアントの便利な機能を使ってみて欲しい。Twitterの楽しみは、まだまだ広がるはずだ。


第三に、③娯楽としての楽しみというのを挙げてみた。これはカテゴライズが実に難しいところではあったが、乱暴になるのは覚悟の上で便宜上前二者の用途以外のそれをこの言葉でまとめてみた。独り言を吐き出してみたり、ネタクラスタやbotをフォローして閲覧するなど、この用途は多岐に渡ることだろう。


この用途で利用する皆さんに呼びかけたいのは、「もっと広い視野を持って欲しい」ということだ。従来のSNSの用途を遥かに超えたTwitterを自在に利用をしているあなた方は最早ある程度Twitter強者と言える。是非その力を皆に分けるとともに、更なる高みを目指してみてはいかがだろうか。何度も言うようだが、Twitterは発展途上のメディアでもある。日々進化を続けるTwitterとともに、多くの経験を積んでTwitter力の向上を図って欲しい。


と、ひと通りご紹介をしたが、やはり用途がバラバラである以上一口に「活用法」という話をするのは難しいので、結果として深い内容に全く言及できなかったことをひどく残念に思う。しかし一つだけ初心ユーザーにアドバイスをするとすれば、どんどん気兼ねなく多くのアカウントをフォローしてみて欲しい。気にいらなければあとでリムーブするなりブロックするなり、自由なのだから。閉塞的なTwitterの利用を卑下するわけでは決してないが、Twitterの持つ「(ゆるふわな)自由さ」を活用しない手はないだろう。格言的に言うならば、「出会ったtweetの数だけ、きっと強くなれる」はずだ。


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Twitter社会論 ~新たなリアルタイム・ウェブの潮流 (新書y)/津田 大介