優勝しました。たくさんのお祝いメッセージ、ありがとうございました。そして、たくさんの応援、ありがとうございました。今回の試合には遠く日本から駆けつけて下さったサポーターもたくさんいらっしゃいました。結果を気にかけて下さっていた方もたくさんいて、皆さんの気持ちが届きました。ありがとうございました。

試合はほぼ90分間、私たちのペースだったと思います。開始して5分で何となくこの試合は私たちが支配することは分かりました。いつもブリラムとの試合は前半にかなり押し込まれるので、試合開始前にチームメイトに「前半は0-0でも問題ない。」と伝えていましたが、その心配はいりませんでした。これほどブリラムに対して自信を持って戦えたことは結果と同じくらい嬉しいものでした。私たちはいつの間にか、とてもいいチームになっていたんだなと思いました。

ただ、ブリラムはタイトルの経験が豊富なチームです。彼らは決定力では私たちを上回っているので、流れがいいことに私は逆に不安を感じていました。私はどこかで得点を取らないと、挑戦者にありがちな「いい試合はしたけど」という試合になるのではないかと思っていました。

歓喜の瞬間は75分でした。左からのコーナーキックに思い切りヘディングで叩き込みました。私は今年、リーグ戦でもブリラムから2試合連続でゴールを挙げていましたが、今日のセットプレーでも変わらず同じ対応をしてきていました。対策という点でも、先週からブリラムをイメージして練習してきた私たちは少し彼らを上回っていたと思います。

89分にだめ押しのゴールが決まった瞬間、私は勝利を確信し、不覚にも試合中に泣きそうになってしまいました。浮かんだのは、家族のことでした。私の大切な家族である奥さんと愛娘、そして6月に亡くなったおばあちゃんの顔がスタンドの上に見える空に浮かび、みんなに会えないことを覚悟でここに乗り込んできて、一つの形になったことを報告しました。

No Pain No Gain.
私は苦しんだ分だけ、得られるものがあると思っています。だから今年は敢えて痛みを溜め込んで毎日を過ごしてきました。もっと言えば昨年の鹿島での最後の半年間もずっと苦しさに立ち向かっていました。いつこれが報われるのか分からなかったけど、いつか報われると信じたことは間違いではありませんでした。

さて、私の戦いはまだ終わったわけではありません。あと6試合、やり切ります。そして、また1からPainを溜め込んで、いつかのGainのために歩いていきます。