小学生のときにサッカーに出会い、島のサッカークラブに入った私はすぐにセンターバックをするようになりました。Jリーガーで小学生の頃からセンターバックをしている選手は珍しいと思います。そのクラブでも決して上手くはなかった私は、声を出し、がむしゃらに戦うことでチームに貢献しようとしていました。

いつからか、試合中に味方の選手や相手の選手を見ながら、試合の流れを考えるようになりました。中学生の頃には、どのようなプレーをしたら効果的で、どのタイミングでどのような声をかけたらチームを勝たせることができるかを考えていました。

島でお山の大将だった私は、高校、大学と進み、山口県、全国とどんどん広い世界を知るにつれ、自分がまさに「井の中の蛙」(ヤス意味わかるかな?笑)であったことに気づいていきました。それと同時に、頭を使ったプレーや戦術的な知識を学んでいきました。

大学の4年生くらいのときだったと思います。小中学生のときのサッカーの指導者の方から、私の大学選抜の試合か何かをテレビで見たあとに、「ちょっとカッコつけたプレーになっちょるんじゃないか?お前の良さはがむしゃらで泥臭いところじゃろ。」と電話をいただきました。私はショックでした。

確かに私はその頃、新しい知識を学ぶ中で頭でっかちになり、原点であるひたむきでガムシャラに戦うことを忘れていたように思います。指摘されたことがショックだったのではなく、そんな自分がショックでした。

それ以来、私は「バランス」というのを意識するようになりました。頭で冷静に考えつつも、情熱的な部分をなくしてはならないと思ってプレーしています。

このブログでも何度もバランスという言葉が登場していると思います。私は最近、どんなことも右にも左にも針が振れすぎてはいけないと考えています。若いときは何かにこだわることがこだわり、みたいなところがありましたが、結局ほとんどのこだわりが勝手に自分が作り出したものに過ぎず、少し上を向いて心を落ち着けたらそこまで大事ではないことばかりです。

でも、どこに自分のバランスがあるかは、若いときに左右に針が大きく振れてみて初めて分かったことです。若いときには若いときに考えるバランスがあり、失敗をして学ぶこともあります。バランスはアンバランスから見つかっていくものであり、アンバランスを恐れて自分の殻に閉じこもったばかりでは、本当のバランスは見つけられないのだと思います。




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≪岩政大樹出演TV情報≫

S☆1PLUS
7月12日(土) 深夜27時33分~28時03分
TBS系 関東ローカル

裸のアスリートⅡ
7月20日(日) 午前09時30分~10時00分
BS-TBS系列 全国ネット
※放送日時や選手の出演については、予告なく変更になる場合があります。