水辺に潜み棲むモノ ― ヴォジャノーイ | 無人のモグハウスで発見された手記

水辺に潜み棲むモノ ― ヴォジャノーイ

本日のお題は、スラヴに伝わる邪悪な水の妖精、“ヴォジャノーイ(ちなみにロシア語で書くとВодянои)”です。

スラヴ圏なので“中世ヨーロッパ”に入れようかとも思いましたが、ロシアはロシアで一括りにして、“その他”にまとめる事にしました。

(追記:結局、新たにロシア系のカテゴリを作る事にしました)


ヴォジャノーイは河川に棲む妖精で、我が国の河童のような存在です。
その姿は蛙に似た髭面、海豹のような苔の生えた胴、水かきのついた腕と描写されるものが一般的ですが、この他にも緑の髭の老人や美しい女性といった人間と全く変わらない姿や大魚や巨人、果てはただの丸太など様々な姿を以って描かれます。

(ロシアにはこの他にも、“ルサールカ”という女性の姿をもって描かれる水怪がいるのですが、一説ではヴォジャノーイはこのルサールカの夫とされています)


日中は湖底にある、金銀財宝で飾られた住処に眠っていますが、日暮れと共に動き出し、水音を立てて遊ぶと言われています。
この時、水辺に近寄る人間を水中に引きずり込んで食らったり、奴隷として働かせるとされています。

また、水の流れに人工的な手が加わる事をひどく嫌い、水車や水門を見ると、洪水を引き起こしてこれらを破壊しようとします。


ヴォジャノーイはまた、月の満ち欠けと深い関わりをもつ妖精です。基本的にヴォジャノーイは不死の存在なのですが、月齢に合わせて老いたり若返ったりします。
月が満ちていくに従ってその力は増していき、満月時のヴォジャノーイは、極めて非常に強力な力を持った危険な存在となります。逆に月が痩せていくとその力も減退します。


ヴァナにおけるヴォジャノーイは、ファノエ運河のDoomed族NM、Vodyanoiとして登場します。
NMの粗製濫造が進んだ後に追加されたNMのため、NMハンターとして活動している人であっても、「そんなのいたっけ?」という知名度だと思います(そもそも運河自体、用がない限り行かない死にエリアですし…)。


Vodyanoiは、共にLV50用装備の軒猿忍袴と、ウォーホーズをドロップします。



両脚:軒猿忍袴 防26 AGI+3 敵対心+1 Lv50~ 忍
両脚:ウォーホーズ 防20 命中+1 攻+2 回避+2 Lv50~ 赤