今日のうんちくは「シンビジュームと胡蝶蘭などの違い」 | 大森の花屋 大花園の花ログ

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ご注文いただいたアレンジメント。素材の紹介が続いているのはアレンジ作っても写真を撮ってる間もないのが原因。大きいものが続いたので。
今日のうんちくはこの時期人気のシンビジュームとデンドロビュームや胡蝶蘭の違い。

ギフト用の洋ランでは胡蝶蘭と並んで人気のあるシンビジューム。同じランでも胡蝶蘭とは少し事情が異なります。

胡蝶蘭は木や岩の上に根を張りつかせている着生ランと呼ばれる種類です。この仲間はCAM植物と呼ばれていて、カトレアやバンダ、デンドロビウムやオンシジウムが有名です。

水分や栄養の補給が非常に難しい木や岩の上に張り付いて自生しているので生態も特殊です。
ほとんどの品種は夜に気孔を開いてco2を吸収貯蔵し、昼は気孔を閉じて水分の蒸発を抑え、一連の光合成活動を昼と夜に分けて行っているそうです。
根は空気中にむき出しで、水分や養分を蓄えるために茎や葉が厚いものが多いです。
また夜間の光合成は20℃くらいの温度が適していると言われています。

対して地生ランは地面に根を下ろして自生していて、雨期に水分や養分を吸収貯蔵し乾季は休眠するものが多いそうです。
貯蔵は肥大した根や茎で行い、着生ランに比べて水分の補給が容易なため根は細めです。また葉は薄く細いものが多いです。
代表的なものはフィオペディラムやエビネラン、シュンランで、このシンビジュームは半地生ランです。

このように生活する環境が違うので管理の方法や難易度も異なります。一般家庭で次の年も育て花を咲かせるということでは地生ランに分があるようです。
胡蝶蘭とシンビジュームを比べると胡蝶蘭の方が対環境ではシビアで、シンビジュームはほっておいても次の年に咲いたという話をお客様からよく聞きます。

またどちらも耐寒性はありませんが、比較的シンビジュームの方が対応できる温度に幅があり寒さには強いようです。

花の咲いている間は、室内の涼しい場所で鑑賞してください。 花は乾燥に弱いので、暖房機の傍らは避けてください。 (夜間温度0~10 ℃ 日中の温度10~15 ℃程度の場所が最適です。) 春~秋は屋外の木陰のような涼しく風通しのいいところに置いてください。

水やりは、 春・秋は2~3日に1回、 夏は晴れた日は毎日、冬は5~7日に1回が目安です。水は花に直接かからないように株元に与えてください。

植替えする場合は、2、3年に1回、ひとまわり大きな鉢に植替えてください。(適期:4月頃)春に、ラン用の肥料を与えてください。肥料の与えすぎは、根が傷んだり病気の原因となりますのでご注意ください。