地方とアート。常に話題される関係性だと思われる。話題としての相性は抜群であるが、これを掛け合わせる困難さは目に見えている。
芸術祭のような、何年に一回と言うようなイベント的で有名なものはあるけれど、地方において常態的であるアートというのは中々見えにくい。
美術館やそれに準ずる施設は各地方に存在している。
ただ地方で独立的にアートの流れがあるのかといえば、これはなかなかに難しい。
私の住む地方はなかば常に「輸入」中心の状態にあると言っていいと思う。つまり輸入が止まれば、アート活動と思われるものは限りなく「0」となる。無論そんな土地に「輸出」出来るアートなど無いと言っていい。
私は伝統工芸品や、個人のアトリエから出荷した作品の事を指して輸出品が無いと言っているのではない。
この地方特有の価値観に基づいて、言わばアートにおける自給自足又は地産地消を経ない流れでは確固たる輸出は出来ないだろうと踏んでいるのである。
アート的な輸出が出来れば、地方特有の社会的問題の解消に繋がる可能性も考えるべきである。