『 マ リ ア の 子 』



前回のお話し  「マリアの子 1」




 とうとう開けてはいけない、という扉だけが残りました。

女の子は、その部屋に何が隠されているか、

知りたくて堪りませんでした。

そこで、小さな天使たちに向って言いました。



『私は、扉を大きく開けようとは思わないし、

 中に入ろうとも思わないわ。

 ただ、隙間からちょっと覗けるだけ開けようと思うの。』



『まあ! いけませんよ!』



と、小さな天使たちは言いました。



『それは悪い事です。

 聖母マリア様は、

 そんな事をしてはいけないと、仰いました。

 それにあなたは、不幸になるかも知れないのですよ。』



 そう言われて、女の子は黙ってしまいました。

でも見たくて堪らない気持ちは、

ちっとも静まりませんでした。

それどころか、いらいらしてきて、

もうじっとして居られなくなりました。



 とうとうある時、小さな天使たちが、

皆で書けてしまうと、女の子は、



『今なら、私一人きりですもの。

 覗いても構わないわ。

 私が見たって、誰にもわかりっこないんですもの。』



と、考えました。



 女の子は、13番目の鍵を探して、

それを手に持つと、鍵穴にあてがいました。

それから、差し込むと、とうとう鍵を回してしまったのです。



 いきなり扉がパッと開きました。



 そこには神様が、火と輝きに包まれて、

座っていらっしゃるのが見えました。



 女の子はしばらくの間、立ったまま、

何もかもをびっくりして眺めていました。

それから、その輝きをちょっと指で触ってみたのです。

すると指は、触った所が金色になりました。



 すると突然、女の子は急に恐ろしくなって、

扉を勢いよく閉めると、走って逃げだしました。

胸は引切り無しにドキドキしていて、

ちっとも静まりそうにもありませんでした。

それに指についた金色は、

いくら洗っても擦っても落ちません。



 しばらくすると、聖母マリアは旅から帰ってきました。

マリアは、女の子を呼んで、

天国の鍵を返すように言いました。



 女の子が鍵の束を差し出すと、

マリアは、女の子の目をじっと見て言いました。



『あなたは、13番目の扉を開けませんでしたか?』



『はい』



 と女の子は、答えました。



~今日は ここまで・・・~




ここまで読んでくださって、誠にありがとでしたぁ。

おしまいっ。
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