『 森 の 三 人 の 小 人 』



前回までのお話し  「森の三人の小人 1」  「森の三人の小人 2」




 娘が、裏口から外へ出ると小人たちは、



『あの娘は大人しくて、優しくて、

 僕たちに自分のパンを分けてくれたよ。

 何か、お礼をしようじゃないか。

 はてさて、何が良いかなぁ?』



 と、相談しました。

すると1番目の小人は、



『僕の贈り物は、あの子が日に日に美しくなることだ。』



と言いました。2番目の小人は、



『僕の贈り物は、あの子が一言、口をきくたびに

 口から、金貨が出ることだ。』



と、言いました。最後の小人は、



『僕の贈り物は、どこかの王様が来て、

 あの子と結婚し、あの子をお妃にする事だ。』



と、言いました。



 娘は、小人たちに言われた通りに、

渡された箒で、小屋の裏口の前の雪を掃きました。

すると、なんとまあ、雪の下には、

真っ赤に熟した苺が、沢山生えていたのです。

娘は、大喜びで小籠いっぱいに摘み取りました。

そして小人たちに礼を述べ、一人一人に握手して、

継母に、早く望みの物を持って行ってあげようと、

家へ走って帰りました。



 娘が家へ入って、「今晩わ。」と言うと、

娘の口からは、金貨が一枚飛び出てきました。

そして、娘は家の者たちに、森での出来事を話しました。

でも一言口をきくたびに、

口から金貨が、1枚、また1枚と飛び出して、

間もなく部屋中が、金貨だらけになりました。

するとそれを見ていた、女の娘は、



『まぁ、なんて高慢ちきなんでしょう。

 あんなにお金を捨てるだなんて!』



 と、大声で言いましたが、

本当は、男の娘の事が羨ましくて、

自分も森へ行って苺を探したかったのです。

しかし、娘の母親は、



『駄目だよ。とても寒くて寒くて、

 もし凍えでもしたら、どうするの!』



 と言いました。

けれども女の娘が、うるさく言ったので、

とうとう母親は、上等な毛皮の外套をこしらえて、

無理やりそれを娘に着させた上に、

バターを付けたパンと、菓子を持たせて森へ行かせました。



 娘は森に入ると、真っ直ぐに、

小人の小屋を目指して歩きました。

やがて、小人たちが住む小屋へとやってきました。

小屋からは、小人たちが外を覗いていましたが、

女の娘は挨拶ひとつしませんでした。

そして、3人の小人には目もくれず、

ドアをノックすることも無く、

中に入る時にも、挨拶することも無く、

よろめきながら、小屋の中に入りこみました。

そしてストーブの傍に、どっかりと腰を掛けると、

バター付きのパンと、お菓子を一人で食べ始めました。



~今日はここまで~




ここまで読んでくださって、誠にありがとでしたぁ。

おしまいっ。
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