世界中に夏は訪れなくなった。 作物は育たず、人の世界に争いが始まる。
やがて人々の心からモラルは失なわれ、悪と闇とが広がりを見せたのだ。
その悪に残忍な者共はますます共鳴し、闇はどんどん広がりを増す。
そして神々の光は・・・




お話しの始まり 『北欧神話 1』    前回の記事 『ラグナレク 19』





オーディンの息子のヴィーダルは、

大狼のフェンリルに駆け寄ると、飛びあがり、

片足でフェンリルの下あごの歯の隙間に足をかけ、

大狼の上あごに、手をかけたのです。



この時、ヴィーダルが履いていたサンダルは、

時間をかけて作られた、特別なサンダルでした。



それは、この世の時間が始まった大昔から、

神々の為の新しい靴が作られる度に、

少しずつ出る余り皮を、

全て繋ぎ合わせて作られたサンダルだったのです。



全ての神々へ愛をこめて贈られる履物。

それから出た、余り皮を寄せ集め作られているのです。


ヴィーダルのサンダルには、

履物の職人が込めた、全ての神々への愛と敬意と、

何者にも壊されない魔法が込められていました。



その魔法のサンダルを履いたヴィーダルは、

フェンリルの下あごに足をかけ、上あごに手をかけ、

大狼の大きな口を、引き裂き、

父、オーディンの仇をとったのでした。





ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪

おしまいっ
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