世界中に夏は訪れなくなった。 作物は育たず、人の世界に争いが始まる。
やがて人々の心からモラルは失なわれ、悪と闇とが広がりを見せたのだ。
その悪に残忍な者共はますます共鳴し、闇はどんどん広がりを増す。
そして神々の光は・・・




お話しの始まり 『北欧神話 1』    前回の記事 『ラグナレク 12』





こうして凶悪な者たちが、

続々とヴィグリードの平原に向け、進軍し始めている間、

アースガルドの神々は、何もせず、

手を拱(こまね)いていた訳ではありません。



金のとさかの雄鶏、グリンカムビ

神々と英雄たちに時の声を上げた時、

ヘイムダムは、彼の館であり、

見張り台であるヒミンビョルグから、外へと出たのです。

そして戦いを告げる角笛、ギャラルホルンを口に当てました。

この世の9つ全ての世界に出向いている神々に、

またこの世の全ての生きとし生ける者たちに、

その時がやって来たことを知らしめるために、

強く、長く、ヘイムダムは角笛を吹き続けたのです。



それを聞いたアースガルドの全ての神々の本能は目覚め、

直ちに相談の為に、全員がアースガルドに集まりました。



その後、オーディンは、彼の馬スレイプニルに跨り、

この先の助言や、予言を受けるために、

賢者ミーミルの首が眠る泉に向かったのでした。



オーディンは、ミーミルの首を泉から引き上げると、

予言を聞きました。



『大昔から、常に存在し続けている、トネリコの大樹

 世界樹とも呼ばれる、ユグドラシルには、

 やがてその時が始まる前に、

 2人の若い人間が大樹の奥深くに、避難をするだろう。

 その2人の人間が、この世界樹の中に避難すると同時に

 大樹の枝の全ては、慄(おのの)いて揺れる。

 全ての葉も、震え出す。

 やがて天と地と、ヘルにある全てのものが、

 ざわめき、わなないだ時、

 神々と邪悪な者たちの、決戦の合図。

 しかし怖れることは何もない。

 全てのものが失われてしまっても、

 この2人の人間が、又新たな世界を作り出す。』



そうミーミルの首は、オーディンに告げたのでした。





ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪

おしまいっ
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