世界中に夏は訪れなくなった。 作物は育たず、人の世界に争いが始まる。
やがて人々の心からモラルは失なわれ、悪と闇とが広がりを見せたのだ。
その悪に残忍な者共はますます共鳴し、闇はどんどん広がりを増す。
そして神々の光は・・・




お話しの始まり 『北欧神話 1』    前回の記事 『ラグナレク 7』





あまりにも長い時間、神々から自由を奪われ、

囚われの身となっていた大狼のフェンリルは、

自由を奪われたその強い恨みを、

神々の王オーディンへと強く向けながら、走り出しました。



と、その時です。



ヨーツンヘイム、巨人の国の見張り番のエッグセールが、

霧でくすんだ丘に座り、ニタニタと笑いながら、

戦いの竪琴を、かき鳴らし始めたのです。



その音を聞いた巨人の国の 鳥の森に住む、

赤い雄鶏フィアラルが、

狂暴な巨人たちの為に、高々と戦いの時を告げたのです。



その雄鶏のフィアラルの時の声からは、

もう何人(なんぴと)たりとて、逃れることは出来ぬのです。



フィアラルの時の声を聞いたエッグセールは、

ますますニタニタとしながら、

戦いの竪琴を、さらに激しくかき鳴らし続けました。



一方、遠くでかすかに聞こえる、巨人達のあげる時の声。

それをいち早く察知したのは、

世界樹ユグドラシルの頂上にとまっている、

金色のとさかの雄鶏グリンカムビでした。



グリンカムビは毎朝、アースガルド中の神々と、

オーディンの館 ヴァルハラに住む

英雄たち、エインヘリャルたちに

それに美しき戦う乙女らのワルキューレたちに、

朝の時を告げておりました。



その金色の雄鶏、グリンカムビ

高らかに、戦いの時の声を上げたのです。



そのいつもと様子が違う、時の声を聞いた全ての神々と、

ヴァルハラの戦士たちや、ワルキューレたちは、

急ぎ、戦いの支度を整え始めたのです。





ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪

おしまいっ
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