海神エーギルの館で、アース神たちに怒りをぶつけたロキ。
そのロキに、アースガルドでの生活にピリオドが打たれる時・・・
ロキは、谷の周辺に転がっている岩を
何度も何度も、崖の窪みに運び上げると、
窪みの中に、自分一人がやっと横になれる程度の
小さな棲家を作り上げたのでした。
この小屋を外から見ると、
そこは岩があるだけ、崖の表面と同じに見えるのです。
誰もロキが潜んでいるとは、気付くことは無いでしょう。
しかしロキは、それでも油断をしませんでした。
小屋の中から、外を見張れるよう小さな窓を作ったり、
攻めて来られたら、直ぐに逃げられるようにと、
小屋の四方に、小さな扉を作ったのです。
そこまでしてもロキの心に、安らぎは訪れません。
遠くでカモメが空を旋回し、声高に叫ぶ時・・・
崖の上から小さな石が転がり落ちる音がする時・・・
それにロキの隠れ家の中に、隙間風が入り、
ビューっと音を立てた時・・・
悪戯者の神は、神々の追手が来て、
俺はとうとう追い詰められたのか!
と驚き、飛びあがってしまうのです。
それでも誰も訪れる者も無く、
平凡に毎日が過ぎていくのは、
とても退屈な事でした。
しかしロキの不安や猜疑心は、日増しに膨れ上がり、
自分自身の心をどんどん蝕んで行ったのです。
ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪
おしまいっ
