海神エーギルの館で、アース神たちに怒りをぶつけたロキ。

そのロキに、アースガルドでの生活にピリオドが打たれる時・・・




お話しの始まり 『北欧神話 1』    前回の記事 『ロキの捕縛 3』





ロキは、谷の周辺に転がっている岩を

何度も何度も、崖の窪みに運び上げると、

窪みの中に、自分一人がやっと横になれる程度の

小さな棲家を作り上げたのでした。



この小屋を外から見ると、

そこは岩があるだけ、崖の表面と同じに見えるのです。

誰もロキが潜んでいるとは、気付くことは無いでしょう。



しかしロキは、それでも油断をしませんでした。



小屋の中から、外を見張れるよう小さな窓を作ったり、

攻めて来られたら、直ぐに逃げられるようにと、

小屋の四方に、小さな扉を作ったのです。



そこまでしてもロキの心に、安らぎは訪れません。



遠くでカモメが空を旋回し、声高に叫ぶ時・・・

崖の上から小さな石が転がり落ちる音がする時・・・

それにロキの隠れ家の中に、隙間風が入り、

ビューっと音を立てた時・・・

悪戯者の神は、神々の追手が来て、

俺はとうとう追い詰められたのか!

と驚き、飛びあがってしまうのです。



それでも誰も訪れる者も無く、

平凡に毎日が過ぎていくのは、

とても退屈な事でした。



しかしロキの不安や猜疑心は、日増しに膨れ上がり、

自分自身の心をどんどん蝕んで行ったのです。




ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪

おしまいっ
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