悲しみに満ちたアース神たちが、バルドルの死を受け入れ始めた頃、
海神エーギルは醸造した酒を振る舞うために、神々を館に招きました。
その宴で酒が入ったロキは・・・




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突然、トールが目の前に現れ、ロキは驚きました。

しかし、頭に血がのぼっているロキは、



『おやおや、みんな、見てみろよ。

 ここに大地の息子(トールのこと)がいるぞ。

 大地の息子は、いつも怒鳴り散らす暴れん坊さ。

 だがな、トールよ。

 お前が俺の息子フェンリルと戦う時、

 お前はそんなに元気では、居られないさ。

 お前は瀕死の重傷を負い、やがて死ぬのさ。

 俺の息子は、お前を動けぬようにし、

 勝利の父(オーディンのこと)を殺して

 喰い千切る所を、お前に見せ付けると、決めているのさ。

 お前は動けぬ身体で、

 それをただ茫然と見ているしか出来ないのさ。』



と、トールに対しても容赦することなく、叫ぶのでした。



これを聞いて、トールは再び怒鳴りました。



『黙れ! 俺のハンマーを喰らいたいのか!

 それとも俺はお前を摘み上げて、

 東の方へ、投げ飛ばしてやろうか?

 そうしたら、もう二度と誰も、

 お前の事を見ずに済むからな。』



『東方だって? あははは。

 お前にとって東方には、良い旅の思い出が無いものな。

 そうそうお前は、巨人の手袋の親指の中で、

 怖くて怖くて、ぶるぶる震えていたっけな。

 その時お前は、高貴な神であり、

 自分の名が、巨人殺しのトールだってことを

 すっかり忘れていたっけな。』



と、トールの事を、ロキは嘲笑するのでした。




ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪

おしまいっ
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