悲しみに満ちたアース神たちが、バルドルの死を受け入れ始めた頃、
海神エーギルは醸造した酒を振る舞うために、神々を館に招きました。
その宴で酒が入ったロキは・・・
酒を飲んでいた神々や、妖精たちは、
誰が入って来たのかを見付けると、皆、酒を飲むのを止め、
喋る事も止めてしまいました。
ロキは、沈黙に阻まれながらも、
この酒の席の中央へと、歩いて進んだのです。
『おい、海神の召使い、
ここに酒を持って来い!
空を旅する神(ロキのこと)が、
再び、海神の館にお出ましだぞ!
空を旅する神は、かなり喉が乾いているんだ。
さっさと酒で満たしたグラスを、ここに持ってこい!』
ロキは更に続けて言います。
『ああ、エーギルの館迄は、本当に長い道のりだったよ。
そんなお疲れの俺様に、
ビールの1杯を持って来てくれる、
優しい神は、ただの1人も居ないのかい?』
そう大声で言うと、ロキはその場でじっと動かずに、
神々を、ゆっくり眺めだしました。
ロキは、全ての神々を眺めるために、
不気味にも頭だけをぐるりと一回転させ、
そこに居た全ての神々を見渡し、
『おやおや、皆さん、楽しい酒の時間なのに、
なにをそんなに、しんみりと黙っているんだい?
ふん、陰気な神々だねぇ。
お前たちは、こうして俺様がここに来てやったのに、
この俺様が座る席を、用意してくれないのかい?
誰かが座ってる場所を開けて、
ここに座れよと、譲ってくれる者すらいないのかい?
さもなくば、俺様の事を
おまえなんか、歓迎しないとでも言うつもりなのかい?』
ロキは、嫌味を散々、神々へと投げかけ続けたのでした。
ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪
おしまいっ
