愛しい息子の死が、どうしても避けられないと知った母フレッガ。
フレッガは何としても、息子の死を避けるために、
世界中の全ての動植物、そして形なす物、姿無き者に至る全てのものに
息子の命を奪わないことを誓わせたのですが・・・




お話しの始まり 『北欧神話 1』    前回の記事 『バルドルの死 21』





ヤドリギの小枝を、ロキヘズの手を取って渡しました。

その時です、



ロキ、でも僕はバルドルが何処に居るか見えないから、

 これを貰っても、投げることは

 やっぱり、出来ないんだよ。』



そう言うとヘズは、ロキに渡された小枝を

やはり受け取れないと、返そうとしたのです。



『それならば僕が君の後ろに立って、

 バルドルが何処に居るかを教えてあげるよ。

 君の手を動かしながら、

 的を定めてあげるから大丈夫さ。』



『それなら、僕も競技に参加できるね。』



素直なヘズは、そう笑いながら応えると、

ヤドリギを右手でしっかりと掴んだのです。



この時、ロキの瞳は、真っ赤に燃えていました。

いいえ、残忍な事をする喜びで、

全身が燃え上がっていました。

そしてその顔は醜く、歪んでおりました。



ヘズは足を開き、ロキに導かれるまま

右手でしっかりと、ヤドリギを持ちました。

そして右手を少し上にあげると、

その右手をロキが手引きをし、

バルドルに狙いをつけました。



『今だ!』



ロキは、ヘズの耳元でささやきました。



ヤドリギの小枝は、真っ直ぐに

神々の間をすり抜けながら飛んで行き、

バルドルの心臓につき刺さってしまったのです。

皆から愛される美しい神は、

うつぶせに倒れ込み、そのまま息絶えたのでした。




ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪

おしまいっ
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