愛しい息子の死が、どうしても避けられないと知った母フレッガ。
フレッガは何としても、息子の死を避けるために、
世界中の全ての動植物、そして形なす物、姿無き者に至る全てのものに
息子の命を奪わないことを誓わせたのですが・・・
お話しの始まり 『北欧神話 1』 前回の記事 『バルドルの死 19』
ロキは、バルドルの弟のヘズに、
どうして他の神々と共に
この競技に参加しないのかと尋ね続けました。
すると盲目のヘズは、
『どうしてって、
僕にはバルドルが、何処に居るか見えないからだよ。
それに武器になる物も、
見えないから、拾えないしね。』
と、答えたのです。
その答えに、ロキは満足げな笑顔になったのです。
『そうか、それは良くない事だな。
君の事を無視しているなんて、みんな、良くないな。
だってそうだろ。
バルドルは、君の兄弟なのに、
君を差し置いて、競技を楽しむなんて、
これは本当に良くない事だよ。』
ロキは、尤もらしくそう言ったのです。
しかしその言葉にも、ヘズの表情は変わりません。
ヘズは、盲目ゆえに、色んな事を諦める事を、
幼いころから、ずっと学び続けてきたのです。
ですから、顔色が変わらないのも当然なのです。
『ロキ、怒りや恨みからは、何も生まれないよ。』
と、ヘズは見えない目では無く、
心の目を通して、ロキの心を見通しました。
しかしそう語ったのですが、その声はあまりに小さく、
周囲の騒音に、かき消されて、
当のロキには、届かなかったのでした。
ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪
おしまいっ
