愛しい息子の死が、どうしても避けられないと知った母フレッガ。
フレッガは何としても、息子の死を避けるために、
世界中の全ての動植物、そして形なす物、姿無き者に至る全てのものに
息子の命を奪わないことを誓わせたのですが・・・




お話しの始まり 『北欧神話 1』    前回の記事 『バルドルの死 16』





神々の集会場、グラズヘイムに向かう途中、

ロキは、ヤドリギの若木を両手で弄りました。

真っ暗な中、どの枝が良いか指でさぐったのです。



やがてロキは、小枝を1本折ると、

その小枝の皮を 爪で剥ぎ取りました。

そしてそれ以外の部分は、もう要りません。

ロキは、歩きながら若木を捨て、

さらに剥いだ小枝の皮を捨て、

大勢の神々が集う、グラズヘイムへと歩みをすすめます。



枝の皮が剥ぎ終わったロキは、

今度は、枝の一方の端を、鋭く尖らせ始めました。

ロキは鉤のような鋭い爪で、

何度もガリガリと削って尖らせていったのです。

そしてグラズヘイムが見えて来た時、

ロキは、ヤドリギの小枝に最後の細工をしたのです。

表面が滑らかになるよう、

自分の革のベルトで磨きあげたのでした。



そしてその小枝を持って、

そっと煌々と灯りのともったグラズヘイム

他の神々の中へと、紛れ込んで行ったのです。



グラズヘイムに集まっていた神々は、

誰もが、自分たちの楽しい競技に夢中で、

午後から、ロキがその場から居なくなった事にも、

また、暗くなってから又現れた事にも、

気づく者は、誰一人としておりませんでした。




ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪

おしまいっ
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