アースガルドで一番美しい神、バルドル。
皆から愛されるこの神は、もう何日も悪夢でうなされ衰弱しておりました。
バルドルの父オーディンと母のフレッガ、そしてアースガルド中の神々は、
悪夢から、この美しい神を救う為の話し合いをするのです。
お話しの始まり 『北欧神話 1』 前回の記事 『アルヴィースの歌(終)9』
その美しい神は眠る度に、何者かに襲われたのです。
その時も、暗い影から逃れようと身悶え、
うめき声をあげ、あえぎ、
自分のうめき声で目が覚めたのです。
オーディンとフレッガの息子で、
アースガルドで一番美しいバルドル。
その美しい神は、ほの暗い部屋の中で脂汗を流し、
起き上がる事が出来ずにおりました。
真っ白な花びらのような、美しい肌は、
闇の中でも、白く浮き上がって見えます。
美しい眉も、美しい髪も、暗い中でも輝いています。
悪夢の中の暗い影は、
そんな美しい神を、闇の世界へ引きずり込もうと
どんなにバルドルが、安眠に付くための努力をしても、
闇に紛れ、悪夢という罠を仕掛けてくるのでした。
バルドルは、自分のうめき声で目が覚めたはずでした。
しかし本当は、目が覚めたと思いながら、
そこはまだ悪夢の中の世界だったのです。
目が覚めているはずなのに、あの影が、再び、
彼の前方から、忍び寄って来るのが見えたのです。
バルドルは、再び恐ろしさに身悶え、
うめき声を上げたのです。
この影は、バルドルの美しい輝きを消そうと、
バルドルを恐怖に突き落とそうと、
何度もその姿を悍(おぞ)ましきものへと変え、
誰にも捕まらないよう、そっと忍び寄るのでした。
- 追 記 -
いつも穂吉の描く 『北欧神話』 を読みにお越しくださり、 誠にありがとうございます。
今日から新しい章 『バルドルの夢』 が始まりました。
さて物語りでございますが、 この章を含め あと5つの章で終了いたします。
これからの章は、 暗い文章が続きますが、 宜しかったらこれからも読みにいらしてくださいね。
おまちしております(*^_^*)
ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪
おしまいっ
