狂暴な巨人との戦いで、頭部を負傷したトールを治癒した巫女のグロア。
そのグロアは、行方不明だった夫と再会した後間もなく、息を引き取ったのでした。
再会の喜びもつかの間、悲しみにふける夫は、新たな妻を娶ります。
しかし新たな妻は、グロアの息子に、辛く当り続けたのです。
成長したグロアの息子スヴィプダーグに、継母はまた辛い試練を与えたのです。




お話しの始まり 『北欧神話 1』    前回の記事 『スヴィプダーグ 1』





余りに継母の与えた試練が、過酷すぎる為に

英雄スヴィプダーグは、困り果ててしまいました。



そこでスヴィプダーグは、

亡くなった巫女であり、母であるグロアが生前に、

「自分で解決できない程の困難に出会った時に、

 1度だけなら使いなさい。」 と、教えてくれた、

母の魂を呼び出す呪文を、使う事にしたのです。



降霊の魔法を使う決心をしたスヴィプダーグは、

母の埋葬地、ニヴルヘイムへと旅立ちました。



いくつもの山を越え、いくつもの毒の川をも越え、

スヴィプダーグは、母の眠る地へとやって来たのです。



スヴィプダーグが立っている、地面の遥か下は、

腐乱した沢山の遺体が、眠る場所なのです。

その遥か下から、異臭が上がって来るのがわかります。

その悍(おぞ)ましい臭いと戦いながら、

スヴィプダーグは意を決し、

地底へと、更にその奥へと降りて行きました。



たじろぎもせず、突き進むスヴィプダーグ

しかし突然、そこで立ち止まったのです。

そこは子供の頃に、父アウルヴァンディルと共に

グロアの亡骸を埋めた、ニブルヘイムの門の前でした。



そして門の下に向かって、



グロア、目覚めてください!

 目覚めてください、私の賢い母。

 あなたの息子スヴィプダーグが、死者の門の前に立ち、

 あなたにお会いしたく、訪れました。

 どうか生前、あなたが私に示した愛を

 再び思い出し、私に語ってください。』



と、母の魂を呼び出す呪文を唱えました。

すると呪文が終ると同時に、

土が、かすかに動き始めたのでした。。




ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪

おしまいっ
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