巨人退治からの帰路、トールの前に瀬戸が現れました。
何とか冷たい水に浸からずに、対岸へと渡りたい雷の神トール。
対岸にいる渡し舟の船頭に、舟を出して欲しいと伝えたのですが・・・
お話しの始まり 『北欧神話 1』 前回の記事 『ハルバルドの呪い 6』
トールに、お前なんか殴りつけてやる!
という、恰好をして見せられた、船頭ハルバルドは、
『ふん。 わしはずっと、ここに立っててやるさ。
トールよ、お前がここに来るまで、ずっと待っててやるさ。
わしはヨーツンヘイムで1番狂暴な、フルングニルと戦って以来、
あいつに匹敵するほどの、好敵手に出会ったことが無い。
だからなトール、お前の事もここで待ってて、試してやるさ。』
と、自慢話をし始めたのでした。
すると、トールは、
『お前は、フルングニルと戦ったことがあるのか?
そうか、あのヨタヨタの石頭の巨人か?
あいつの石頭も、俺様のミョニルの前には、
単なる巨人と同じだったさ。
ハルバルドよ、俺はな、
お前の言っているフルングニルを倒した男だ。
あいつを打ち負かして、生命を断った男だ。
ハルバルド、お前は、フルングニルと戦った後、
俺がフルングニルを倒している間の、何をしていた?』
そう聞きました。
『わしは、フルングニルとの戦いの後の5年間、
アルグレーン島で、
巨人のフィヨルヴァル(用心深い者)と共に、
その島の連中との戦いに、明け暮れてたのさ。
わしらは、この戦いでやるべきことが沢山あった。
島の英雄どもに、わしらは矢を突き刺し続けた。
ついでに島の女どもにも、
わしらの物を突き刺し続けたのさ。』
と、自慢げにハルバルドは語り始めたのです。
トールは、握りしめた拳で、
再び自分のあごひげを殴るようにし、
対岸の船頭の話しを苦々しく聞いたのでした。
ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪
おしまいっ
