恋多き、 美しい女神フレイヤの、 人間の恋人オッタルは、
実の兄アンガンチュールと、 父の遺産を巡る争いをしておりました。
兄弟は、 この争いを決着させるべく、 祖先の名を交互に言い合い、
『言えなくなった方が負け』 という、 賭けをしたのです。
何としても、 恋人に勝利をもたらしたいフレイヤは、
女の巨人ヒュンドラを訪ね、 兄弟の祖先の名を聞き出そうと・・・




お話しの始まり 『北欧神話 1』    前回の記事 『ヒュンドラの詩 8』





フレイヤの人間の恋人、オッタルの、

血族・祖先の全てを話し終えたヒュンドラを見て、

美しい女神フレイヤは、隠していた本当の事を告げました。



オッタルと、兄弟のアンガンチュールの2人は、

 自分たちの祖先を暗唱する、賭けをしたのです。

 2人は、自分たちの持っている財産の全てをかけて、

 さらに父親の遺産を、どちらが手に入れるのかをかけて、

 自分たちの血統の全てを言い切るという、

 愚かな賭けをしたのです。

 しかしヒュンドラ、あなたのお蔭で、

 この兄弟の全ての血筋、過去がわかりました。



 ヒュンドラ、この世の全ての者の友だち、

 全ての者の優しい姉であるヒュンドラ

 どうか私の可愛い猪が、

 今、あなたの言った事の全てを忘れぬよう、

 あなたの今、語った言葉を混ぜ込んだ魔法の酒を、

 どうか、この猪に飲ませてやって欲しいのです。



 もう3日後に、賭けの日が迫っています。

 その日、オッタルアンガンチュールと出会った時に、

 今、聞いた全てをスラスラと、暗唱できるよう、

 記憶のビールを飲ませてやって欲しいのです。



 そしてオッタルが、自分の財産を失わず、

 アンガンチュールの父、インスティンが持っている、

 その財産の全てをオッタルが、手中におさめられる様

 この若い勇士が、賭けを存分に楽しめるよう、

 今の話しを混ぜ込んだ、記憶のビールを、

 どうか猪に、飲ませてやってください。』



フレイヤは女の巨人に頼むのでした。




ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪

おしまいっ
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