恋多き、 美しい女神フレイヤの、 人間の恋人オッタルは、
実の兄アンガンチュールと、 父の遺産を巡る争いをしておりました。
兄弟は、 この争いを決着させるべく、 祖先の名を交互に言い合い、
『言えなくなった方が負け』 という、 賭けをしたのです。
何としても、 恋人に勝利をもたらしたいフレイヤは、
女の巨人ヒュンドラを訪ね、 兄弟の祖先の名を聞き出そうと・・・




お話しの始まり 『北欧神話 1』    前回の記事 『ヒュンドラの詩 5』





ヒュンドラは、本当の事は、必ず最後にはわかる。

という事を知っている、

預言者のような、巫女の様な、そんな存在の巨人です。



そんな預言者の様な巨人の女に、フレイヤは、



『若き英雄オッタルは、私の為に祭壇を作りました。

 それは石で作られた祭壇だったのに、

 今ではそれが、とても美しいガラスの祭壇に変化したのです。

 戦いの女神である私の為にオッタル

 祭壇に幾度も、牡牛を生贄に捧げたのです。

 そして祭壇を、真っ赤な血で美しく染め上げました。

 オッタルは、私が一緒の時にも、不在の時にも、

 戦いの神である私を信じ、常に信仰しているのです。』



そう高らかに言うと、立ち上がり、

ヒュンドラの前へと、一歩近づきました。

そして、



『さあヒュンドラ

 オッタルとその兄のアンガンチュール

 この英雄2人の、一族の名前を全て教えてください。

 彼らの一族で、一番最初に生まれたのは、一体誰?

 それにミッドガルドで、

 一番身分の高い者、高貴な生まれの者は誰なのです。』



再び叫びました。



ヒュンドラは、フレイヤをじっと見ました。

そして猪を見ながら、



オッタル、お前はインステインの息子だね。

 そしてお前の父は、高齢のアールヴの息子だ。

 アールヴは、ウールヴから生まれ、

 ウールヴは、セーヴァリから。

 そのセーヴァリは、赤毛のスヴァンから生まれたのさ。』



そう穏やかに話を始めると、

猪は、ヒュンドラを見つめ、耳をピンと立てたのです。




ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪

おしまいっ
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