いつも美味い酒を飲みたいと願う、アース神たち。
しかしアース神たちは、酒を造る技術を知りません。
折角のご馳走も、酒が無くなると喉を潤す事ができず、
飲みこめなくなってしまい、食欲が湧きません。
そこでアースの神々は、海の神を訪れ、酒造りの方法を聞き出し、
その道具を持っている巨人を、訪ねることにしたのですが・・・
お話しの始まり 『北欧神話 1』 前回の記事 『ヒュミルの歌 15』
ヴェーオル(トールの偽名)は、
力いっぱい釣り糸を手繰り寄せました。
するとミッドガルド蛇のヨルムンガンドは、
気が狂ったかのように暴れ出し、
海の水が、激しく波立ったのです。
身体をひねり、もがき、世界中の海の水が泡立ちます。
しかしヨルムンガンドが、藻掻(もが)がけば藻掻く程、
釣り糸を持つヴェーオルの手には、
益々力が入り、引っ張るのです。
ヴェーオルは、この海の怪物を舟のすぐ下まで
手繰り寄せました。
そして船に引き上げる為に、怪物を大人しくさせようと、
トールの武器、ミョニルを取り出したのです。
そして、いざ怪物の頭めがけて、
ミョニルを振り下ろそうとした、その瞬間、
海の怪物は、とんでもなく大きな声で激しく吠えたのです。
するとその声は、ミョニルに反響し、
今度はトールの武器ミョニルが、
とんでもなく恐ろしい音を、奏で始めてしまったのです。
そしてヨルムンガンドの遠吠えと、
ミョニルに反響した音とが共鳴し、
さらにますます不快な音が、そこいら中に響き渡ったのです。
その音はやがて、巨人の国中の、山という山に当たり、
山々は互いに、こだまとなって喚(わめ)き出し、
ミッドガルドの全ての場所が、震えだしたのでした。
ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪
おしまいっ
