動物たちが愛を育み、活動的になる暖かい季節は、
9つ全ての世界の者たちが、心待ちにしている狩猟の時でもあります。
そんな季節に雷の神のトールは、巨人を退治しようと、
悪戯者のロキと共に、巨人の国の首都、ウトガルドを訪れるのです・・・
お話しの始まり 『北欧神話 1』 前回の記事 『ウトガルドで技競べ 55』
ウトガルドの王は、尚も続けます。
『それに、もう1つ。
お前が俺の乳母のエリーに、あんなにも長い事、
抵抗していられるとは思わなかったよ。
しかも最後は、片膝をついただけだった。
エリーも又、実際に肉体がある巨人じゃ無いんだよ。
これも、幻の巨人の老婆だったのさ。
これの正体は、「老い」さ。
全ての肉体ある物は、生まれたら、やがて死ぬ。
戦いや、事故で命を落とさない限り、
誰もがみな、「老い」で死ぬのさ。
その「老い」には誰もが抵抗できないのさ。
それをお前は、長い事、持ちこたえたんだよ。
お前は、出来る限りの力を絞り出し、
そして最後は、片膝をついただけだった・・・。』
そう言うと、王はトールをじっと見つめ、
『トールよ、ここでお別れだ。
俺たちはもう二度と再び、会わない方が良い。
お前は、二度とこのウトガルドに来てくれるな。
俺は、今回、あらゆる魔法を使ったが、
今後も、この俺の国を守るためなら、
どんな手段も いとわない。
だからどうやっても、
トール、お前は俺を倒すことは、決して出来ないさ。』
『倒すことは出来ない』、と言われた途端、
トールは怒りがこみあげました。
そして持っていた自慢の武器、ミョニルを、
力任せに、ウトガルドの王に振り下ろしたのです。
ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪
おしまいっ
