動物たちが愛を育み、活動的になる暖かい季節は、
9つ全ての世界の者たちが、心待ちにしている狩猟の時でもあります。
そんな季節に雷の神のトールは、巨人を退治しようと、
悪戯者のロキと共に、巨人の国の首都、ウトガルドを訪れるのです・・・
お話しの始まり 『北欧神話 1』 前回の記事 『ウトガルドで技競べ 10』
食料となる生き物を探し、内陸へとやって来た4人は、
徐々に薄暗い森の中へと 入って行ったのです。
しかしこの森は、どこまでもどこまでも続いており
何処をどう歩いているのか、
全く見当がつかなくなったのです。
一行は空腹と、漂ってくる甘い木の実の香りに、
頭がくらくらなりながらも、
薄暗い森の中で、肉となる動物を求めて彷徨いました。
やがてそこいらの地面からは、水が懇々と溢れる、
湿地帯へとやって来ました。
そこに着いた時、日が暮れ始め、
この日は、持っているパンだけで食事をし、
空腹は、湧き出ている水で満たさねばならないと、
4人は肩を落としたのです。
そんな暗い気持ちで全員が居る時に、
『腹を満たす前に、寝床になる場所を探さないと。
こんな水浸しの所じゃ、寝れたもんじゃないから。
それにここじゃ、火も焚けない。
火が焚けなかったら、
夜中に、喰われちまうかも知れないぞ。』
ロキが、おどけながら言いました。
すると、トールが
『ふん。巨大な狼の息子、フェンリルの父親のお前が、
そこいらに居る、普通の大きさの狼が怖いのかい?』
と、笑い飛ばしました。
ロキとトールが、笑って話をしてる間に、
農夫の息子のシアルヴィは、
この先に野宿できる場所を探すために、
辺りの様子を見に走って出かけたのでした。
ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪

おしまいっ。