動物たちが愛を育み、活動的になる暖かい季節は、
9つ全ての世界の者たちが、心待ちにしている狩猟の時でもあります。
そんな季節に雷の神のトールは、巨人を退治しようと、
悪戯者のロキと共に、巨人の国の首都、ウトガルドを訪れるのです・・・
お話しの始まり 『北欧神話 1』 前回の記事 『ウトガルドで技競べ 8』
トールは、時々激しく怒ります。
しかしそれが、本当の憤りでない限り、
直ぐにすっと冷静になり、平常に戻るのです。
決して長い事、怒りを撒き散らすことはない、
本来、とても気の優しい神なのです。
『怖がらせてしまって、悪かったな。
お前たちの息子のシアルヴィと、娘のロスクヴァは、
俺の召使いとして連れて行くぞ。
それで、この出来事はおしまいだ。』
トールは、少し荒っぽい口調でそう言うと、
ここからは、歩きの旅の支度を整え始めたのでした。
この農夫と妻に、トールは大切な2頭の山羊、
タングニョーストとタングリスニル、そして車を
帰りに取りに来るからと、預けることにしました。
そうしてトールとロキ、そして2人の子等は、
ヨーツンヘイムの首都、ウトガルドへと向かったのです。
一行は何日も歩き通しました。
荒地を進み、さらに長い坂を上ったり、下ったり。
やがて海の傍までやって来たのです。
そこまで来た時に、一行は、
波立つ灰色の水しぶきと、
その先に見える連なる山々を眺めました。
波しぶきの先に見える、山が連なる場所こそが
トールが目指した地、
ヨーツンヘイムの首都、ウトガルドなのです。
ここまで読んでくださって、ありがとでしたぁ♪

おしまいっ。