動物たちが愛を育み、活動的になる暖かい季節は、
9つ全ての世界の者たちが、心待ちにしている狩猟の時でもあります。
そんな季節に雷の神のトールは、巨人を退治しようと、
悪戯者のロキと共に、巨人の国の首都、ウトガルドを訪れるのです・・・




お話しの始まり 『北欧神話 1』     前回の記事 『ウトガルドで技競べ 1』





トールは馬鹿にされた事は、すぐに忘れてしまいました。

そして、このロキの忠告を

『ずる賢さも、賢さの内だからな。』

と、素直にロキの申し出を受け、

一緒に旅をする事にしたのです。



それを聞いたロキの瞳は、余り嬉しさに、

茶色になったり、青や緑に輝いたり、

冒険への期待と楽しみとで、

忙しくクルクルと回りはじめました。

それに小人のブロッグに縫われた、傷だらけの口は、

口角が裂けている大きな狼の様に、

顔を大きく歪めながら、不気味に笑ったのでした。



翌朝のことです。

空はまだ暗く、さらに雄鶏が夜明けを告げるより早い時刻。

巨人の男グレンと妻の『太陽』の息子である、『』が、

その夜の最後の仕事をしている最中に、

トールロキは、旅立ちの時を迎えたのです。



トールは、2頭の車曳きの山羊、

タングニョーストタングリスニルに車を括り付けると、

ロキと共に、車に乗り込みました。

トールは、銀の糸で織られている手綱を握りしめながら、

愛する妻、女神シーフが眠る館を

優しい眼で見つめました。



次の瞬間、トールの操る山羊の車は、

まだ朝露で濡れているアースガルドの草原を、

雷鳴を轟かせながら、走り出したのです。



激し雷鳴と共に、城壁の門を潜り抜け、

美しく輝ける震える虹の橋ビフレストを一気に走り抜け、

雷の神トールと、悪戯者のロキの旅は始まったのです。





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おしまいっ。