巨人から、 神々と人間を守るために戦う 雷の神のトール。
そのトールの大切な武器、 ミョニルが 突然消えたのです。
困ったトールは、 ロキと一緒に・・・
お話しの始まり 『北欧神話 1』 前回の記事 『スリュムの花嫁 4』
急ぎアースガルドに戻ってきたロキは、
空を羽ばたきながら トールを探しました。
トールは、神々の集会場から少し離れた場所に、
1人で佇んでいたのです。
それを発見したロキが、大空から舞い降りてくると
トールも直ぐにロキに気付き、口早に訊ねるのでした。
『ロキ座り込む前に話してくれ。
お前が見てきたこと、聞いてきたことを。
それは俺にとって、アースの神々にとって
本当に役に立つ、必要な情報か?
それとも皆を困らせる為の、お前の策略か?』
今までロキの悪戯のせいで、
散々な目に合っている雷の神トールです。
ロキが持ち帰った情報が、悪戯では無く、
真実であってもらいたいと
その目は真剣そのものに輝いていたのです。
『トール、せかすなよ。
一息くらいつかせろよ。
いいか、俺が持ち帰った情報は2つだよ。
両方とも真実の情報だ。
しかも両方ともに、困った情報だよ。』
そう言いながら、
ロキの顔は ニヤニヤとしているのです。
『霧の巨人の王スリュムが、お前のミョニルを隠しちまった。
そして、奴はアースガルドの中から嫁を差し出せと。
でないと、お前のミョニルは永遠に見つからない。
しかも嫁は、フレイヤじゃなくちゃ嫌だと言うのさ。』
ロキは、一気に2つの真実と、
2つの困りごとを トールに言い聞かせ、
更にこの悪戯者の神は、顔をニヤニヤさせるのでした。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

おしまい。