遠い昔、 長い大戦の末に アース神族とヴァン神族は 永遠の平和を誓い合いました。
その誓いを忘れぬ為に、 神々の王オーディンは、 1人の人間を作りだしました。   しかし ・・・




お話しの始まり 『北欧神話 1』       前回の記事 『魔法の酒 25』





一方的に 弟のパウギに、

目の前にいる巨人ヴォルヴェルグに扮したオーディン

魔法の酒を1杯で良いから、あげて欲しい、

そう言われた、スッツングは、かんかんに怒り出してしまいました。



『冗談じゃない。

 どうして俺が、この世で一番大切にしている宝を、

 見ず知らずのこの男に、やらなくちゃならんのだ!』

と大声を張り上げました。



するとパウギは、

『このヴォルヴェルグは、

 雇った農夫が全員殺されて困っていたところを、

 助けてくれたんだよ。

 俺一人じゃ、冬中の家畜の餌を

 どうすることも出来ない所を、

 この男は、9人分以上の仕事をして助けてくれたんだよ。

 だからさ、そのお礼に、魔法の酒を1杯で良いんだよ。

 飲ませてあげてくれよ。』

そう懇願したのです。



しかし、

『ただの1滴たりとて、やらん!!』

スッツングはがんとして、首を縦には振りません。



パウギは困り果て、オーディンと二人きりになると、

頭を下げ、情けない顔をするのでした。

しかし巨人に扮したオーディンは、

『情けない顔をするな。

 俺は仕事の報酬を、必ず受け取るぞ。』

と、強く言うとパウギは、

『でも俺は、頼むだけは頼んだよ。

 お前と約束した、俺にやれる礼は果たしたよ。』

と言い張るのでした。





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おしまい。