進め、進め

心が穏やかでない。

テレビに映る悲惨な様は、少なからず心が乱される。

何かしたい。

何ができる？

微々たる力でも、自分が今できる事をするだけ。

その上で、

いつも通りの、穏やかな心でいようと思う。


大げさに愛や希望を叫んだ瞬間、

その言葉が嘘になりそうでこわい。

今まで心の中にあった想いを、

いつもより少しギュッと締まった感じで胸の中に留めておこう。

いつもと変わらない姿が、安心に繋がるはず。


武者小路実篤の詩を思い出した。
何度もこの詩に助けられた。
紹介します。


「進め、進め

自分達は後悔なんかしていられない、
したいことが多すぎる
進め、進め。

麦が出来そこなった！
それもいいだろう
あとの為になる
進め、進め。

家が焼けた！
それもいいだろう
新しい家が建つ
進め、進め。

人がぬけました
仕方がない、
更にいい人が入るだろう、
進め、進め。

何をしたらいいのかわからない！
しなければならないことを
片っぱしからしろ、忠実に。
進め、進め。

こんな歩き方でもいいのか。
いいのだ。

一歩でも一寸でも、信じる道を
進め、進め。

神がよしと見た道は
まちがいのない道だ
進め、進め。

兄弟姉妹の
幸福を祈って
進め、進め。

つい足をすべらした、
かまわない、
過ちを再びするな
進め、進め。

後悔なんてしていられない、
したいことが多すぎる、
進め、進め。」


人間は起こった事から学び、次それが起こったときにどうするかを考えて備えるしかない。

学ぶとはそういうこと。

自分なりに考えて、

今の自分に出来ることをして、

心穏やかにいる事にしよう。


落ち着きを取り戻したこの国の姿を想像しながら。

そして、今感じている色んな感情は心にストックしておき、

落ち着きを取り戻した後の国が、

更にいい方向に向かうように願い。


今あるこの道を進め。


川岡大次郎