法事用の本衣が来たが、「これでもか!」という位に“仕付け糸”が付いていた。寺務所には“洋ばさみ”しかなく苦労したが、こんな時は“握り鋏”(和ばさみ)があると楽に取れる。
仕付け糸をするだけでも大変な作業であり、「仕付け糸は無しで安くして」と言いたくなる。形が崩れない為の仕付け糸だろうが、取っている最中は「仕付けは躾だ」と思った。
仕付け糸が強くても弱くても形が崩れる。子供の躾けも同じであり、厳しすぎても優しすぎてもいけない。釈迦は偏らない中道を説いた。何事も程々が丁度よい。
両親から「過ぎたるは猶及ばざるが如し」をよく言われました。