今から50年前、総本山にいた私は宗祖が得度した寺院で度牒（どちょう）を受けた。得度とは出家をする事であり、度牒とは僧籍簿 に載せられ、正式な宗派認定の僧侶となる。
今の私は無宗派単立寺院の住職であり、分かりやすく言うとフランチャイズの◯◯宗ではなく、個人商店の経営者となる。経済面や精神面での相互扶助がない反面、本山（本部）からの締め付けやロイヤルティがないのは助かる。
よって個人商店は知恵を絞り、ひたすら頑張ることを強いられている。その結果、信者（檀家）との関係が密であり、信者が理想とする寺院像を共につくる喜びがある。
今年は度牒を受けた大本山に坊守とお参りをする予定であり、これまでのお礼と、これからの誓いを報告する。