朝方、無性に宇佐八幡宮に行きたくなり、『事件があった神社も八幡宮だったな』と思い出しながら車を飛ばした。当寺本院からは近いのだが、いつも時間がなく素通り。玄関に飾っている知人から貰った雪だるまとサンタクロースを、無意識にポケットに入れた。
宇佐八幡宮は何年ぶりだろうか。全国八幡宮の総本社であり、境内地の規模はとてつもなく広くて整備されている。これが正月ともなると初詣客でごった返す。
タイミングよく朝のお勤めなのか、高価で歩きにくそうな靴【桐材をくりぬくようにして作り、漆で黒く塗られており、浅沓(あさぐつ)という】を履いて本殿に向かっている。
その前に池のある祓所(はらえど)でお祓い、『なにを祓っているのですか?』と失礼にも尋ねた。「自分に祓うのです」ここで身を祓い本殿でお参りをすると言われる。
早い時間だけに観光客はおらず、私一人に楽しませてくれたようだ。「掛けまくもかしこきいざなぎの~」と大幣(おおぬさ)を振る近くにいたので、その余波で私まで祓ってくれたのかもしれない。