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倉庫を片付けていると、11年前の業界新聞が出てきた。大阪での取材だったが、なんといっても一面にデカデカと笑顔のカラー写真入りで記載されたのには驚いた。

その前には全国紙で大きく紹介され、全国から応援の電話や手紙が届いた。中には訪ねて来る方もおられ、檀家制度の上にあぐらをかく寺院に対しての相談も多く受けた。

当寺のような寺の在り方は珍しく思われ、僧侶からは不思議がられる内容でもあった。特に「無宗派」という言葉が理解されず、中には「無宗教」と勘違いされる方もいた。

生活が苦しくて「葬儀ができない」という方も多くあり、当寺としては出来るだけの協力をしてきた。中には葬儀のお布施が、リポビタンD1本という事もあり、坊守が「うちの寺があって良かったね」確かに当寺がなかったら、葬儀はしていませんでしたね。

どれもこれも全てが縁であり、私が葬儀を執り行った故人は、前世でお世話になった方々であり、今世に於いて少しでも恩返しができたらと思います。