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最近こんな写真が出てきたが、総本山に住み込みで学校に通っていた頃の学生寮だ。この古くて広い部屋に十数人がザコ寝で生活をしており、雨戸もなく隙間風が激しく入ってくる。


法要の所作やお経の練習、それに参拝客に対しての諸堂案内など覚えることが多く挫折する人もいた。


この時に先輩がラジカセでよく流していたのが“夜明けのスキャット”。今でも由紀さおりさんがテレビで歌っているが、この曲を聴くとタイムスリップをして気持ちが重たくなる。


北海道出身のその先輩は暴力が好きで、毎日「おまえらたるんどる!」と叫びながら殴る蹴る。


還暦を過ぎてからは終活をしており、お世話になった方々や、共に修行をした仲間の寺に立ち寄ったりしている。だが暴力好きの先輩たちの寺には、よほどその時の恐怖がトラウマになっているのか、近くに行っても会いたいという気持ちにはなれない。


この歳になっても、修行が足りてない自分にもどかしさを感じる。【許すはよし 忘れることはなおよし】