{0E376036-BA41-4DD1-A2A2-78FF94BFBD63}
忌明けのお参りに伺ったA家は、クーラーもなく昭和を感じさせる古いアパート。窓が少し開いており、その向こうにはキリスト教会が見える。

カトリックはバチカンなので生活は安定しているが、プロテスタント教会は信者数によって運営の状態も違う。現在の日本仏教のように、定期的な法事や月参りがないため献金に頼るしかない。

そもそも寺院は、自発的な寄付や仏事での志で運営していた。そこで安易に収入を得ることを考え、宗祖の教えを歪曲するような半強制的な寄付や戒名の売り買い、それに葬儀料に定価をつけて要求する寺院もでてきた。

今後は人口が減るという事は檀家が減るという事でもあり、仏事を行わない方たちが増えていく事も予想され、終いには檀家制度が崩壊する。だが小規模なキリスト教会は耐えることを学び、今も信者に無理な要求をしていないだけに、寺院と違って生き残ることができるだろう。

よってこれからの寺院運営は、檀家をあてにしない自立した運営が望まれ、今のうちから行動に移さなければ、間に合わないところまで来ているようだ。