今日の葬儀は日蓮系だった。日蓮系の方は信仰熱心な方が多く、葬儀の式次第に宗祖のお言葉をふんだんに取り入れた。それも参列者が理解できるようにゆっくりハッキリ、それも分かりやすく唱える。
「魚の子は多けれども魚となるは少なく、アンラジュの花は多く咲けども木の実になるは少し。人も又かくのごとし、菩提心をおこす人は多けれども、たいせずして誠の道に入る者は少し・・・」
信仰をしている人は多いが、その教え(真理)を自分のものとし、それを毎日の生活に活かしている人は少ないということ。
お経後の法話は、故人がお母さまだったので「父母恩重経」を説いた。
「母のふところを寝どことし、母のひざを遊び場とし、母の乳を食物とし、母の情けをいのちとする。
お腹がすいた時も、母がいなければ食べず、のどが渇いた時も、母がいなければ飲まず。
寒き時に衣服を着るも、母がいなければ着ず、暑い時に衣服を脱ぐも、母がいなければ脱がず。
母はお腹をすかしていても、自分の食物を子に与え、母は寒さ厳しい時も、自分の着ものを子に着せる。
まことに母にあらざれば養われず、母にあらざれば育てられないのである。 」
私も母を想い出し泣きました。