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県外のご住職が来られた。先般の地震で本堂・庫裏・納骨堂などに被害があり、途方にくれる毎日だという。


檀家からの寄付も「うちが欲しいくらいです」などと言われたら、返す言葉もない。私からいわせると、『宗教法人格があるだけいいと思わなきゃ』なのです。


私は生まれ育った実家の寺を、16年前に出家?いや寺のあり方で意見が食い違い家出(家をとび出す)した。まさにゼロからのスタートだっただけに『宗教法人格があるだけいいと思わなきゃ』の言葉がでたのです。


それから4年後、努力の甲斐あって宗教法人格を取得したが、仏像は一体あるのみで備品は寄せ集め。袈裟や衣も地味で使い古したものしかなく、葬儀社社長から「それはちょっと・・・」と、たしなめられる事もあった。


木魚や銅鑼・太鼓・鉢などの鳴り物に、衣や袈裟も少しずつ買いそろえ、本来の寺らしくなってきた。宗教法人格だけではなく『鳴り物や備品があるだけ、あなたは恵まれています』と、厳しい言葉で叱咤激励した。


いま真の出家者としてのヤル気を試されており、釈迦力(しゃかりき)に頑張れば必ずや神仏の加護をいただけます。今そのチャンスを頂きましたね。